第2回 『姉妹の絆』

小学校に入学したばかりのあいちゃん。今までは保育園に通っていたので気づかなかったけれど、小学校に行くと、お母さんがいつも家にいる家庭もあることを知ります。
あいちゃんは、うらやましくて、お母さんが家にいないことが寂しくなってしまって、学校でもKBCでも泣いてばかり。
学校の先生や、僕やお母さんが話してもなかなか気持ちが安定しませんでした。

そんな泣いてばかりいるあいちゃんをずっと見ていたのが、3年生のさくらちゃんでした。
実は、さくらちゃんも、1年生の時に「KBCに行きたくない！」と大泣きしたり、学校での忘れ物や、お友達とのケンカが多かったりと、環境の変化に慣れるまでに時間がかかった一人でした。
さくらちゃんは、過去の自分と重なったのか、隣にそっと寄り添い「一緒におやつ食べようよ！」「これで遊ばない？」「一緒に宿題しよ！」と、毎日声をかけ続け、少しずつあいちゃんも泣く回数が減っていき、笑顔が増えていきました。
さくらちゃんは、僕なんかよりもずっと、あいちゃんの気持ちがよく分かっていたのです。
あいちゃんは、今ではすっかり活発な女の子になりました。

最近は、さくらちゃんとあいちゃんの口癖や仕草が似てきたようです。2人とも一人っ子。
さくらちゃんも、妹が出来たようでぐっとお姉さんになりました。

そして、この春、また泣いている新1年生の女の子がやってきました。
泣いている女の子の両脇に座るさくらちゃんとあいちゃんの笑顔がキラキラ輝いています。

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