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防災インタビューVol.153

「事業継続計画 ~企業の自助のために~」

放送月:2018年6月
公開月:2018年12月

渋谷 真弘 氏

株式会社ディスコ サポート本部 総務部
BCM推進チームリーダー

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

事業継続のための具体的施策

次に企業の事業継続のために、具体的にどんなことをやっているのかについてお話ししたいと思います。基本的には、何かしら被災してしまった状況の中で仕事を続けるため、もしくは早期に再開、復旧を果たすための準備をするということです。

例えば、家で地震が来たときに、タンスとかが倒れてしまったり、いろいろなものが壊れて散乱したとしたら、まず片付けます。企業でもそれと同じで、まず、被災して壊れてしまったものを直し、物流などの状況が動いているのか、いつ来られるのかということを確認します。そのために、事前に「こんなことが起きそうだから、こんなことをできるようになっておこう」というのを考えて、それを準備するということを繰り返していくような形になります。

企業ごとに、仕事の内容によってやることはやはり変わってきますが、基本的な流れとしては同じです。災害が発生した際には、もちろん従業員の安全確保を最優先でやりますが、その後、二次災害を防ぎながら現場の状況を確認して、「自分たちの実現したい状態」と私は言っているのですが、優先するべきものと現状のギャップを見ながら、「じゃあ、どういった対応をしていこうか」「必要なことはなんだろう」というところを確認しながら継続、もしくは回復という対応をしていきます。

事業継続のためには、訓練や演習をやらないと意味がないのですが、実はこの訓練や演習を、どうしても仕事と思ってもらえないという難しさがあります。大地震は、いつかは起こると言われていますが、いつ起こるかが分からないために、「今やらなくてもいいんじゃないか」という話になりやすい傾向があります。事業計画という活動は、お金をすぐに生む活動でもないですし、会社が有名になるという話でもありません。そうすると、どうしても優先順位が落ちてしまうのが常でして、これをいかにして自分たちの仕事だというように理解して、組織の中の事業、仕事の一つに盛り込んでもらうかというところが、一番難しいです。

家庭での備蓄ということを考えてみても、備蓄をするのが必要なことは分かってはいても、それを揃えるのに1万円くらい掛かってしまうと、「それなら次回にしようか」というようになってしまうことがありますが、それと同じようなことが会社の仕事の中でも起こっていると考えてもらえればいいかと思います。なかなか自分事と思えない、思いたくないというのもあるかと思いますが、日本は自然災害の多い国ですので、ぜひ皆さん自分のことだと思って考えていただきたいです。

企業がプライベートに踏み込んだ災害対策

企業が従業員のプライベートに踏み込んで、災害に対して備えてもらうということについてお話ししたいと思います。先ほど、自分たちの生活は、会社からもらっているお金で成り立っているというお話をしましたが、会社でやっていることとプライベートでやっていることに線を引いている人たちは、ものすごく多いです。会社で防災に対する対策をしていても、家では一切何もやっていないという方も多いと思います。

しかしながら、会社でやっていることというのは、本当は自分たちの生活のためにやっているというふうに言い換えることが出来ると思っていて、私は事業継続を仕事としてやっているのですが、私の中では「自分の生活を守るために私は事業継続という仕事をしている」と考えています。仕事がなくなってしまったら自分自身の生活は成り立たないので、皆さんもそんなふうに考えてもらったら、もうちょっと企業や会社の中でやっている防災活動や事業継続活動を身近なものに感じてもらえるのではないかと思います。

特に弊社では、従業員のプライベートの寝床の耐震補強を推奨したり、備蓄を1カ月分持つことを勧めたりしています。実際に備蓄については、少し給与を絡めた形で、備蓄をした人にはご褒美で給与を少しプラスするというような活動をやったりもしています。備蓄については、地震ではなくて、パンデミック、強力性のインフルエンザが流行して、1カ月間外に出られないというのを想定しています。ですので、電気と水とガスはインフラとしては残っている状況で、食べ物を3食1カ月分、家族分を用意するように伝えています。実際にどんなものを用意したらいいかというリストを作って渡していますが、乾物、麺類、乾燥米などを推奨したり、あとは自分たちの好きな缶詰などを備蓄するように勧めています。よく、1ヶ月分の食料というのは相当な量になってしまうのではないかと言われるのですが、ずっと家にいなければいけないとしたら、3食きっちり食べるでしょうか。最初のうちははりきって食べるかもしれませんが、ずっと家の中にいますから、だんだんと食べる量は減ってきます。そうすると意外と足りるので、想像しているよりは少ない量になるかと思います。そのようなことまでを、会社が踏み込んで推奨しています。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。