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防災インタビューVol.151

災害時のトイレ ~事前に準備、しっかり防災~

放送月:2018年4月
公開月:2018年10月

新妻 普宣 氏

株式会社 総合サービス
代表取締役

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

携帯トイレの備蓄必要量

携帯トイレは、1回ごとに1枚必要です。それでは、何枚くらい備蓄が必要なのかをイメージしていただければと思いますが、トイレには1日に5回から6回行かれると思います。多い人は10回ぐらい行くかもしれませんが、1日に最低5、6枚必要です。国の防災基本計画で、最低3日分から推奨1週間分と言っていますので、最低でも1人当たり、15回分から35回分必要なわけです。ライフラインは最大1カ月ぐらい不全になる可能性があるので本当は30日分と言いたいのですが、最低でも、15回から35回分は備蓄していただきたいと思います。

マンホールトイレや仮設トイレの大物の方は、何回分と言うよりは、いわゆる避難所のイメージをしていただいて、避難所やマンションで共同で使う場合、何人に1台必要かという視点で考えます。私も現場に行きましたが、食事をした後皆トイレに行くので、同じ時間に並んでおり、どこも朝昼晩、長蛇の列になっていました。国の方では、基本的には50人から100人に1台のマンホールトイレか仮設トイレが必要だと言っています。これもご自身でイメージしていただきたいのですが、例えば「学校の教室に40人から50人いたとします。トイレがいくつあったら足りますか?」という質問に変えると分かりやすいです。それで足りるでしょうか? 100人の教室だとしたら、1台で足りますか? 最低男女で分けたいと考えますと、50人に1台というのは最低限の数になります。実際に北海道の南西沖地震の時は20人に1台であったので、混乱はなかったという結果が出ています。本来は20人に1台ぐらいをイメージしていただくと、ちょうどいいのではないかと私は思っています。

トイレについては、自分自身だけが良ければいいということではなく、家族のことも考えないといけませんし、マンションに住んでいたら、マンション内のコミュニティの皆さんのことを考えないといけません。共助ということを考えれば、さらに町会の皆さん全員が災害用トイレを使えるようにしておかないと、その地域全体が困ることになるわけです。ですから、これをきっかけに町会やマンション管理組合の理事会などでも、ぜひトイレの話題を防災の最大の要素の1つとして、しっかり考えていただきたいと思います。

トイレに関する4つの重要なポイント

トイレについてお話ししてきたことをまとめると、ポイントは4つあります。トイレというのは、自分自身でイメージして考えてもらわないと、結局自分事として考えることができないので、実際に自分が困ってしまうことになります。自分のトイレがどうなるかをイメージして、4つのポイントについて再度考えてもらいたいと思います。

1番目は、「トイレは避けられない生理現象である」ということです。食事は我慢できてもトイレは1日も1時間も我慢ができるものではありません。私自身もトイレが我慢できなくて本当に困ったということが、生まれてから何度もありました。トイレは我慢したくても、我慢するスイッチというものがありません。災害時でトイレができないとなると我慢ができないものだということは最大のポイントだと思っています。2番目は、トイレというのは日常生活のなかで1番回数が多い行為であるということです。入浴は最低1日1回、食事は通常3回です。しかし、トイレは何と5回から6回、多い人では10回も11回も12回もするという方がいらして、これだけ多い日常行為で、普段はトイレに行ってボタンを押すだけで流して終わりですが、災害時はそれができなくなってしまいます。それをイメージして、どうするべきかをぜひ考えていただきたいと思います。3番目としては、トイレについてだけは事前に防ぐことができる、事前防災として対策が可能なものになります。ですから、これをきっかけにぜひ整備や備蓄をしておいていただければと思います。4番目はトイレについては、自助、共助が最も大切だということです。災害時にトイレを他人に頼るというスタンスはとても困ると思いますので、やはり自分のことは自分で、自分の家族、自分のマンション、自分の町会など、トイレに関しては、自分たちのことは自分たちでやっていただきたいと思っています。

災害時におけるトイレの4W2H

トイレについて、「過去、現在、未来」というキーワードでお話しさせていただきましたが、これを機会に、熊本、東日本、新潟、阪神淡路大震災の際、トイレはどうだったのかということを、過去の状況をインターネットなどで検索して見ていただきたいと思います。それを見ると本当にトイレをしたくなくなるかと思います。そして、「何か対策を立てないといけない」と感じるのではないかと思います。特に、女性、シニア、お子さんが「このトイレではしたくない」ということが起こりますので、過去を振り返って、ぜひ対策を立てていただければと思います。

上水、下水、電気などのライフラインのどれかが欠けるだけで、トイレは使えなくなってしまうということをもう一度認識していただいて、どうすればいいかを皆さん自身が考えていただければと思います。そのヒントとして、4W2H、誰が、どこに、何を、どれぐらい、誰に対して、そしてどのようにという6つの切り口でお話をさせていただきましたので、皆さんの環境で考えていただいて、災害トイレについて具体的に準備をしてほしいと思っています。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。