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HOME > 防災インタビュー > あなたにもできる 災害ボランティア[2]

防災インタビュー

地域防災を考えるプログラム「サロン・ド・防災」共同企画

vol.
558
あなたにもできる 災害ボランティア [その2]

2017年6月

辛嶋 友香里氏 一般社団法人 ピースボート災害ボランティアセンター スタッフ

「まさか」私が・・・

今までいろいろな災害に携わる中で、「まさか私が被災するとは・・・」という声を聞くことが、とても多くありました。特に熊本地震の時には、今まで以上に「まさか自分が・・・」というのを耳にしたことがとても印象的で、とにかく「まさか」というのを少しでも減らしていきたいと思いました。「明日、あなた自身が被災するかもしれない」ということを念頭において、減災を考えていただければと思っています。

熊本地震発生から1年ちょっとがたちましたが、この地震では、4月14日に前震が、4月16日に本震が起こりました。私たちは、4月16日から先遣として熊本の方に入り、その後益城町という一番被害が大きかった所を中心に7地区町村で、熊本に拠点を置きながら半年あまり活動を行ってきました。その時は延べで3千人近いボランティアが当団体を通して活動に当たってくださり、主に8つのプロジェクトを行いました。当初、熊本地震に襲われた町は、建物の被害も大きく、土砂崩れや地盤沈下、食べ物の問題など、さまざまな問題がありました。この時には、県全体として、行政、住民、災害に携わる団体を含めて、とにかく「災害関連死を出さない」ということを大目的に活動してきましたが、それでも170名以上の方が関連死で亡くなってしまいました。

避難所は、生活物資の支援にも偏りがあり、過密状態で衛生環境も悪化していて、避難できない人がいたり、ペットの悪臭が漂っていたり、本当にたくさんの問題を抱えていました。私たちPBVは益城町役場の要請を受けて、4月26日からグランメッセ熊本という車中泊がメインになった避難所と広安小学校という指定避難所の運営サポートに当たり、物資の配布や炊き出し、悪化した避難所の環境改善、自主運営を促進するためのサポートなどを行ってきました。熊本地震の際の避難所において、とても特徴的だったのが「まさか私が・・・・」という言葉でした。発災の際には、小さな問題や課題というのはたくさんあるものですが、一番の大きな問題というか、要因となる課題は、そもそも自分が被災するという危機意識が住民や行政にとって低かったことではないかと感じています。行政の人員が避難所の対応にほとんどとられてしまったり、初期の行政機能がパンクしてしまったことが、その後住民にとって必要な罹災証明の発行や仮設住宅への移行のステップをどんどん遅らせてしまう原因のひとつになったのではないかと思います。

避難所の運営は誰がする?

災害の際に開設される避難所の運営というのは、そもそも誰がするものだと思われますか? 行政だったり施設管理者だったり、自治会のリーダーが先導を切ってやってくれていますが、実際には、被災者の方たちが主体的に運営していくことが大事になってきます。しかしながら、どうしても知識があまりなく、平常時から被災後のイメージを持っていないと、何をしていいかが分からないということになってしまって、動こうという気持ち、動きたいという気持ちがあっても、どこかで人任せになってしまいがちです。私たちが実際に関わってきた中で、どのようなことが必要なのかをお伝えできればと思います。

まず、私が講座や講習を行う際に、避難所に関して最初に伝えることは、「避難したら、とにかく自分の名前を伝えてほしい」ということです。東日本大震災でもそうだったのですが、災害時には安否確認をするということが非常に困難になりますし、何人の避難者がそこにいるのかもなかなか把握できません。今は指定避難所以外の所にも避難するのは自由です。ご自身の判断によって在宅避難であったり、車中泊避難であったり、さまざまな所に避難されますので、指定避難所や屋内の避難所に入る場合は、受付があるのであれば、そこに名前を伝える必要があります。もしくは、たいていは混乱しているので、もし伝えられる受付の人がいなければノートに名前を書くだけでいいので、私たち一人一人がその役を担うことが大事だと思います。とにかく、ごった返しの中で避難していますし、災害時要援護者とよばれるような高齢者や障害を持っている方、赤ちゃんなど、たくさんの人がいます。そういう方が、福祉避難所以外でも生活できるようなスペースを確保することや、通路を確保したり、土足禁止にしたり、お手洗いの場所を作ったりというようなことは、専門家でなくても基本的にできることがたくさんあるので、住民たちで工夫をしながらやっていければと思います。それぞれの人も混乱したり、パニックに陥っていたりすると思いますが、大きな災害になればなるほど、半年、1年と、避難生活が続く可能性がありますので、工夫をしながら運営に当たっていただければと思います。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を一部改定して掲載しています。

FM salus

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