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防災コラムVol.233

東日本大震災の過酷な現場に挑んだ活動報告(気仙沼市での活動編)

公開月:2006年8月

2011年7月13日

『東日本大震災の過酷な現場に挑んだ活動報告(石巻市での活動編)』に続きNPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)が、実際に気仙沼市で行った活動についてお伝えする。(準備編・石巻市での活動編については、文末のリンク先を参照)

【寄稿】IVUSA活動報告

瓦礫に覆われた市内(宮城県気仙沼市)

気仙沼市に入っていた他の団体から「1日100名以下のボランティアしか入らない気仙沼にきて貰えないか」と要請を受け、ボランティアが大量に入って機能している石巻市から、気仙沼市に活動地を変更することにした。4月15日(金)~4月18日(月)に活動した第5次隊は宮城県気仙沼市に64人を派遣し、ボランティアセンターが主催した復興青空市場(救援物資の無料配布会)の運営サポートを行った。朝10時の開場にも係わらず、6時頃から住民が列を作り、3000名を越える住民が集まった。そして100名ごとに1グループを作り、商品を並べた会場(高校の自転車置き場)に入場してもらうが、時間は1グループ10分だったので、住民は必死の形相で商品を探していた。発災から1ヶ月が経過しても、物資の不足はまだまだ深刻であった。翌日、一部の学生を青空市場の支援に出し、その他は床板はがしや床下のヘドロかき、被災者や災害ボランティアにきている人達に対する炊出しを行った。

6次隊は、IVUSAのホームページで一般の学生に対して参加募集を行い、毎日新聞でも募集記事が掲載され、60名の一般学生が参加し、総勢107名が4月22日(金)~4月25日(月)まで、宮城県気仙沼市南郷町地区で家財の片付け、ヘドロかき、床板はがし等の活動を行った。多くの瓦礫が1階に流れ込み、自宅の2階で生活している住民への支援(がれき撤去・へどろかき・床板はがし)は、1軒につき50名近くが2日かけてやっと終了するほどの作業量である。この膨大な瓦礫をすべて捨てることができたのは、卒業生が安全な足場を作り、限られた捨て場のスペースをうまく整理する陣頭指揮のおかげであった。

石巻市と同様に、ここでも港の近くにある冷凍倉庫が壊滅し、サンマやカツオ、イカといったものが家屋に流れ込み、天井の桟からサンマが出てきたりと、周辺一帯は腐臭が漂っていた。そして、気仙沼市の港周辺は、まさに壊滅していた。発災直後に石油タンクが倒壊して油が流れ出し、一帯は火の海と化したため、その残骸が酷たらしく残っている。地殻変動で地面が80センチほど下がり、満潮になると街が水没する。
第7次隊は、第8次隊の受入準備を中心に5月13日~16日に気仙沼市に向かい、新たに本吉地区に入って活動を行った。

3月16日から5月16日の2ヶ月間で、1次隊から7次隊まで延べ276名が活動を行ってきた。発災直後からの1次隊~3次隊までは物資の搬送・炊き出し(救命・救急活動)を行い、4次隊から7次隊は、ライフラインや行政機能が徐々に回復し、医療・介護を含めた避難所の運営、瓦礫の撤去・仮設住宅の建設・引越などの復旧活動へと移行した被災地に対して、マンパワーを必要とする瓦礫の撤去、ヘドロのかき出し等の活動に学生を投入してきた。ここでは、多くの住民たちが、生きる希望をもらったと語ってくれ、「何も無くなったけどお礼に」と、唯一残ったミュージシャンのサインや、被災したお酒(被災酒?)等も頂いた。涙を流しながら「ありがとう」と言ってくれたこの人たちの言葉は、非常に重く、「我々は微力だが、無力じゃない」ということを実感した。

始まったばかりの復興フェーズ

家屋に入り込んだ泥を除去するIVUSA(宮城県気仙沼市)

これから、復興活動としての街づくりが計画される。そこでは防災や産業再生といった生活に直結する課題が中心になるだろうが、何と言っても被災者が生きる希望を見いだせるものでなければならない。IVUSAとしても、この大きな課題に対して具体的なアイデアや支援方法を考えながら、今後の活動を繋げていく必要があるだろう。
現在、東京の下北沢の商店街が地域活性を兼ねて、消費者から500円の募金を募り、そのお金で被災した子供たちに運動靴をプレゼントする「シンデレラ・プロジェクト」が進行している。IVUSAは、現地の小学校に対して、このプロジェクトの告知・営業を行う。これからも、何かできることをやっていく。
今回は第7次隊までの活動をお伝えしたが、IVUSAでは6月までに11の隊・延べ854名が活動をおこなった。7月以降も活動を継続する予定で、とくに9月には大規模な復旧・復興ボランティアを計画している。被災地支援は多くの手を必要としているが、被災地の人たち自らが、立ち上がる契機になる活動ができればと考えている。災害復興は、まだ始まったばかりだ。みんなで汗を流し、知恵を出して、復興支援に協力していこう。

(監修:レスキューナウ 文:国際ボランティア学生協会)

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