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防災コラムVol.225

東日本大震災 気象による二次的被害に備える

公開月:2006年8月

2011年5月11日

東日本大震災の発生から2ヶ月。東北新幹線が全線で運転を再開するなど、東北地方への交通網が徐々に復旧し、大型連休を利用して多くのボランティアが被災地へ赴いた。被災地での復旧・復興へ向けた活動が続けられている中、これからは気象による二次的被害への警戒がより必要になってくる。

大雨による土砂災害への警戒

地震で地盤が緩んでいる被災地では、土砂災害への警戒が一層必要(写真はイメージ)

震災の発生からちょうど1ヶ月を迎えた2011年4月11日。福島県浜通りを震源とする地震が発生し、福島県いわき市などで震度6弱を観測した。この地震で、いわき市内で土砂崩れが発生し、住宅3棟が全壊、住人3人が死亡する被害が出た。3月11日の本震に加え、相次ぐ余震の影響で地盤が緩んでいたことが、土砂崩れの原因と考えられている。
このように、これまでの地震で被災地では地盤が緩んでいる箇所がある。これから梅雨や台風のシーズンに入り、土砂災害のリスクはさらに高まるものと考えられる。雨の際、以下のような現象を確認したら、速やかに安全な場所へ避難することが必要だ。

◆土石流
□山鳴りが聞こえる
□雨が降り続いているのに、川の水位が低下する
□急激に川の水が濁り、流木も流される
□腐った土の臭いがする
◆地すべり
□沢や井戸の水が濁る
□地面にひび割れができる
□斜面から水が噴出する
◆崖崩れ
□崖にひび割れができる
□崖から小石が落ちてくる
□崖から水が噴出する

突発的な雷雨や突風に警戒

平地が広がる被災地では落雷にも注意(写真はイメージ)

テレビなどの気象情報で最近よく見聞きするのが「大気の状態が不安定」という言葉だ。こうした言葉が出てきた場合には、強風・大雨・突風など急激に天候が変わることがある。また、本格的な夏のシーズンに入れば、夕立も発生するほか、そこに冷たい空気が入り込めば、大気の状態はさらに不安定となり突発的に強風を伴った激しい雷雨となることもある。
また、津波によって家屋が流され平地が広がっている被災地では、落雷に対する警戒も必要だ。雷は高いものへ落ちる性質がある。そのため、周囲が平地であれば、そこに立っている人間に雷が落ちる可能性が高くなる。平地で復旧作業をする場合には、落雷への警戒を怠らないでほしい。加えて、竜巻などの突風によって、広範囲にガレキなどが吹き飛ぶことも考えられる。お住まいの地域の気象情報で、「大気の状態が不安定」・「雷」・「天気の急変」といった言葉があった場合には、逐一、最新の気象情報をチェックし、以下の現象が確認できたときには速やかに鉄筋コンクリートの建物など、身の安全を図ることができる安全な場所へ避難する必要がある。

◆急激な天候の変化の前兆
□周辺や川の上流で雨が降っている
□急に真っ黒な雲が近づいてきた
□雷鳴が聞こえる
□稲光が見えた

長期的な天候の予報を把握する

熱中症対策として避難所となっている体育館などでは、気温や湿度の定期的な確認が重要(写真はイメージ)

これから季節は夏となり、気温や湿度が上がってくる。特に避難所となっている体育館では、十分な換気を行わないと熱気がこもりやすくなる。被災地では熱中症対策が急がれることだろう。熱を吸収する冷却シートや、ミネラル分を補給するスポーツ飲料など、熱中症対策に関連する物品が被災地では必要になることが考えられる。そこで参考となる情報が、気象庁が発表している「季節予報」だ。
「季節予報」とは、向こう1か月間あるいは3か月間の平均的な気温や降水量、天候等の大まかな傾向を予報しているもので、気温・降水量などを「低い(少ない)」・「平年並」・「高い(多い)」の3階級に分け、それぞれの階級が現れる確率を数値で示しているものである。また、この季節予報には「暖候期予報」というものもあり、これから迎える夏(6~8月)の平均気温、合計降水量、梅雨時期の合計降水量の出現確率を発表している。
このほかにも、「異常天候早期警戒情報」という情報がある。この情報は、原則として毎週火曜日と金曜日に、情報発表日の5日後から14日後までを対象として、7日間の平均気温が「かなり高い」または「かなり低い」となる確率が30%以上と見込まれる場合に発表される。
これらの情報を把握することで、夏場の気温・湿度の上昇に伴う健康面でのリスクを軽減することに役立てることができる。

情報をどう活用するかイメージする

気象庁も被災地向けのポータルサイトを設け、日々の気象情報を発信している。それぞれの情報をどのように活かしていくかは、情報の受け手自身で考えなくてはならない。情報が発表されたときの対応を十分にイメージし、二次的被害の防止に是非役立ててほしい。これ以上、被害を拡大させてはならない。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター 三澤裕一)

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