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防災コラムVol.222

活発な余震活動にどう備えたらいいのか

公開月:2006年8月

2011年4月20日

発生から1ヶ月が経過した東日本大震災。今もなお、強い揺れを観測する余震が続いている。この余震に対して、私たちはどのような備えをすべきなのだろうか。

「余震発生確率」を確認する

3月11日の地震発生以来、気象庁は「余震発生確率」を発表している。「余震発生確率」とは、ある大きさ(例:マグニチュード7.0以上)の余震について、ある時点から3日以内に発生する確率のことをいう。今回の地震の余震について気象庁は、「最大震度5強以上の余震」(マグニチュード7.0以上)が発生する確率について発表している。
例えば、2011年4月18日12:00現在の気象庁の発表によると、4月18 日15:00から3日間以内、そして4月21日15:00から3日間以内に震度5強以上の余震が発生する確率は、それぞれ「10%」となっている。この「10%」という数値は、一見すると低い確率のようにみえる。ちなみに平常時に東北地方~関東地方の太平洋沿岸・沖合地域で、震度5強以上の地震が3日以内に発生する確率は、「0.2%程度」。つまり、「4,320分間(3日間)のうち約9分間」は、平常時でも震度5強以上の地震が発生する可能性があるわけだ。ところが現在(4月18日12:00現在)は、その50倍の確率で震度5強以上の余震が発生する可能性があるのだ。平常時の「0.2%程度」という確率と常に比較しながら、余震発生確率の意味を理解することが重要なポイントである。
気象庁は余震発生確率が高い状態であることから、復旧活動など屋外で行動する場合は、余震の揺れによって二次災害のおそれがあるため、十分に安全を確認して行動するよう呼びかけている。そのほか、持ち出しやすい場所に防災備蓄品を置いて準備する。もしものときの避難場所について、家族内で話し合うなど、3月11日の地震の中で得た教訓を、今後の余震への備えに活かしてほしい。

緊急地震速報が発表された場合の対処をイメージする

乳児用の粉ミルクには不純物のない蒸留水で溶こう

気象庁では、3月11日の本震から3月29 日13:00までに発生した余震などについて、緊急地震速報を45回発表している。ただ、そのうち30回については、発表した地域内の震度は2以下であった。
そもそも緊急地震速報は、検知された地震波から計算して最大震度5弱以上が予想されたとき、震度4以上が予想される地域に発表される。ところが今回は、余震が複数地域で同時に発生したり、停電や通信回線の断絶で地震観測網が正常に機能していないため、緊急地震速報の内容に大きな誤差が生じているのである。
ただ、私たちが常に心掛けなければならないのは「緊急地震速報が発表されたら、まずは身の安全を確保する」ということだ。確かに、緊急地震速報の内容に誤差が生じているのは事実だ。しかし、地震が発生していることに変わりはない。予想を下回る震度であれば、本番さながらの訓練を行うことができたと考えればよい。大切なことは、数秒間の猶予があった場合、身の安全を確保するために何ができるのか、何が最も有効なのかを日頃からイメージすることなのである。
緊急地震速報が発表されると、「身の安全を確保してください。テーブルや机の下に隠れてください」といったアナウンスがされる。緊急地震速報が発表されたら、まず身の安全を確保するのが最優先だ。テーブルや机の下に隠れれば、頭上からの落下物に対して身の安全を確保できる。しかし、身の安全を確保できる場所は各家庭で異なるという点に注意しなければならない。
例えば自宅の場合、身の安全を確保するスペースの周囲に何があるのかを事前に確認する必要がある。台所であれば、テーブルの周囲にガスコンロや食器棚があることが多い。当然、大きな揺れに見舞われた場合、火にかけている鍋・やかんが床に落ちて転がり、熱湯が飛び散るかもしれない。転倒防止策を講じていない食器棚は倒れ、中にあるガラスや皿が落ちて割れ、破片が飛散するかもしれない。果たして、こうした場所のテーブルの下で身の安全を確保できるだろうか。むしろ、周囲に倒れやすい物がない部屋に移動した方が安全なときもある。
自宅内で本当に安全な場所を見つけることができるのは、そこに住んでいる人だけである。緊急地震速報が発表された場合に備えて、安全な場所を是非見つけてほしい。

過去に例がない地震だからこそ、引き続き警戒が必要

乳児用の粉ミルクには不純物のない蒸留水で溶こう

4月11日と12日、福島県と茨城県では2日連続で震度6弱の余震を観測した。3月11日に発生した今回の地震は、国内観測史上最大のマグニチュード9.0、震源域は東北地方~関東地方沖合の南北約500km、東西約200kmと広範囲に及ぶ。加えて、この大きな地殻変動から余震活動エリア外の本州内陸部でも、強い地震のおそれがあるとして引き続き警戒を呼びかける専門家もいる。
揺れたその瞬間を生き抜くために、まずは「家具などの転倒防止対策」、可能であれば「家屋の耐震補強」を実行してほしい。阪神・淡路大震災(1997年)では、死者(関連死除く)の約83%が家具の転倒と家屋の倒壊によるものだ。そして、エレベータの使用は当分の間控えることも重要だ。地震による停電などの影響で、エレベータが停止することもある。当分の間、エレベータの使用は控えたい。
このほかにも、海岸や川の河口付近で大きな揺れを感じた場合は、揺れが収まったらすぐに、できるだけ高い場所へ避難することだ。一方、揺れが小さい地震の場合でも、はるか沖合で大きな地震が発生していることも考えられる。揺れを感じた場合は、テレビやラジオ、携帯電話向けの情報サービスなどを活用し、震源・震度・地震の規模・津波発生の有無を必ず確認し、危険が迫っている事態の場合には、周囲の人たちにも教えてあげてほしい。

震災から1ヶ月。被災地はもちろん、被災地以外の地域でも、度重なる余震の度に緊張を強いられ、精神的にも厳しい状況にある。それは大人だけでなく、子供たちも同じであろう。しかし、私たちは前を向いて歩んでいかなければならない。
前述の対策はよく見聞きする内容かもしれない。しかし、こうした基本的な対策の積み重ねが身の安全を守ることにつながっていく。想定外の巨大地震・大津波が発生したことを改めて肝に銘じ、今後の余震や誘発地震に備えて一人ひとりができる取り組みを積み重ね、立ち上がっていきたい。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター)

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