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防災コラムVol.216

どうする?花粉症対策!

公開月:2011年2月

2011年2月16日

2011年はスギ花粉の大量飛散により、花粉症の方にはつらいシーズンとなっている。本コラムでは、花粉症のつらい症状を少しでも和らげるための花粉症対策について紹介する。

まずは自分の体質を知る

NTTドコモの花粉センサーを活用した花粉飛散情報。1時間ごとの花粉飛散状況を確認できる。

花粉症対策の第一歩。それは「自分の体質を知る」ことだ。体質を知るためには、花粉シーズンが始まる前に、病院の耳鼻科などへ行ってアレルギー検査を受けるとよい。この検査でスギやヒノキをはじめ、ハウスダストやダニなど、アレルギー反応の原因となる物質を調べることができる。検査の結果、スギやヒノキの反応が出れば正真正銘の花粉症ということになる。
一方で、花粉症ではないのに、花粉症だと思いこんでいる人もいるようだ。アレルギーの原因がハウスダストであれば、外出時にマスクなどをしていても、家の中ではアレルギー症状があらわれる。まずは何より、自分の体質を知ることが対策をとる上で必要だろう。

花粉飛散前からの治療が有効

自分の体質を確認し、花粉症であることが確認された場合には、医師の指導を受け花粉飛散の2週間程度前から薬を飲み始めると、シーズン中の症状を和らげることができる。その他、スギのエキスを少量ずつ注射して体質の改善を図る「減感作治療」は、治療を受けた約7割の人に有効性が確認されているが、効果が出るまでに1~2年かかり、頻繁に通院しなければならない。そして、稀に副作用があらわれることもあるため、治療を受ける際には医師との相談が必要だ。
このほかには、鼻の粘膜をレーザーで焼く「レーザー治療」や、鼻の構造を修正する手術など外科的な療法もある。

花粉飛散が始まってからの治療

アレルギー検査報告書。医療機関で検査を行うと、どの物質にアレルギーがあるのか、自身の体質を把握することができる。

残念ながら花粉症を根治する薬は今のところないため、花粉飛散が始まってからの病院での治療は、症状にあわせて内服薬や点鼻薬を複数処方し、症状を抑える対処療法が一般的だ。

  1. 抗ヒスタミン薬:くしゃみ、鼻汁に即効性がある。なお、鼻づまりには効きにくく、眠気や口渇をともなうものもある。
  2. 化学伝達物質遊離抑制薬:鼻づまりにもやや効果があり、眠気や口渇は少ない。効果があらわれるのに時間がかかる。
  3. 抗ロイコトリエン薬・抗トロンポキサン薬:鼻づまりに効果が高い。効果があらわれるのに時間がかかる。
  4. 点鼻ステロイド薬:鼻づまり・くしゃみ・鼻汁に有効。
  5. 漢方薬:効き目はマイルド。効果があらわれるのに数日かかる。なお、著しく効き目があらわれることもある。

薬によって効果は様々であるため、眠くなりにくい薬や、1日1回の服用ですむ薬などもある。自分の症状やライフスタイルを医師と相談し、ベストな組み合わせの処方をしてもらうことが対策をとる上でのポイントだ。

外出するときに注意したいこと

花粉症の症状は、主に鼻と目にあらわれる。そのため、外出する際には鼻と目を花粉から守ることが必要だ。マスクや眼鏡をつけることは、効果的なセルフケアの方法といえる。実際、マスクの着用の有無で、くしゃみなどの症状の回数に明らかな差がみられる。
また、髪に付着する花粉に対しても注意する必要がある。髪に付いた花粉が落ちて、目や鼻に花粉が入り込むので、帽子などで花粉が髪に付かないよう工夫することも必要だ。
中には肌に付いた花粉が作用し、顔がピリピリしたり、腫れぼったいといった症状があらわれる人もいるようだ。対策としては、首筋や腕、脚などを露出しない服装を心掛けることで、アレルギー症状を出さないための助けとなる。もうひとつ服装でいえば、花粉が付着しにくいナイロンのようなつるつるした素材の服を一番外側に着るというのも効果的だ。

帰宅してから注意したいこと

大量に空中を舞う花粉を全く体や衣類に付着させないのは難しい。そのため、外出から戻ったときには、屋内に入る前に付着した花粉をよく払い落とすことが大切だ。また、同居している家族全員にも協力してもらうことが必要だろう。帰宅してすぐにうがいや洗面・入浴などをすることで、症状は軽減できる。しかし、室内に花粉が入り込まないように注意しても、それを完全に防ぐことはできない。少しでも室内の花粉量を少なくするためには、空気清浄機を使用することで花粉を集塵したり、床に付着した花粉は掃除機や雑巾掛けをすると効果的だといわれている。

この他、花粉の観測や飛散予測など詳細な情報が、PC・携帯サイトなどで提供されているので、これらの情報を参考にして花粉を避けることも効果的だ。NTTドコモは、全国2500ヶ所に花粉センサーを整備し観測を行っており、この観測値を元にウェザー・サービスは、2km四方で1時間毎の花粉飛散情報を提供している。日々更新される花粉飛散情報を活用し、治療や薬、セルフケアで花粉症シーズンを少しでも快適に乗り切っていきたい。

(文・ウェザー・サービス株式会社 高木達仁  監修・レスキューナウ)

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