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防災コラムVol.194

消火器で命を落とさないための管理方法

公開月:2006年7月

2009年9月15日、大阪府大阪市で劣化した消火器が突然破裂した。この事故で、その消火器で遊んでいた男児が重傷を負った。事故からまもなく1年が経過するのを機に、再度、消火器の管理や処理について確認してみたい。

消火器で命を落とす危険も!

いつ起こるかわからない火災に備え、消火器を設置している家庭も多いだろう。ただ、設置したことに安心してしまい、消火器の耐用年数や処分方法にまでなかなか意識が向かないまま、長い年月が経過している方もいるのではないだろうか。 ところが、長年放置されたままの消火器はとても危険だ。過去には、劣化した消火器を処分しようと操作した際に消火器が破裂し、死亡したケースもある。つまり、消火器は適切に管理し、適切に処分することが求められる備品なのだ。

消火器の正しい管理方法とは

消火器が破裂する主な原因に消火器の腐食がある。消火器内部は高圧ガスが充填されているため、腐食した容器では何らかの衝撃で破裂する可能性が高い。つまり、腐食を防ぐことが事故防止策の1つとして挙げられる。腐食を防ぐために適した設置場所には以下の2つがある。

  1. 雨水や湿気の少ない場所(=容器が錆びない場所)
  2. 直射日光の当たらない場所(=温度変化が大きい場所では腐食が進みやすくなる)

なお、消火器の耐用年数は消火器の取扱い説明書や本体のラベルに記載されている。また、耐用年数が記載されていないものについては、おおむね8年が耐用年数とされている。身のまわりに消火器があるという方は、耐用年数を含め、以下のポイントを確認してみてほしい。

  1. 消火器の底や溶接部
    • □ 塗装がはがれていないか
    • □ 錆が出ていないか
  2. ホースが取り付けられている部分
    • □ 緩みがないか
    • □ 錆や腐食が出ていないか
  3. キャップ
    • □ あばた状の腐食が出ていないか
    • □ ひび割れはないか
    • □ メッキの浮きなどはないか
  4. 本体
    • □ へこみや変形がないか

※消防設備士の資格をもった専門業者に点検を依頼することもできる。

腐食や劣化を発見したら

ガレージの隅に数年以上放置されている消火器。土ぼこりなどをかぶって汚れ、手入れがされていない。

消火器の劣化や腐食を発見した場合は、消火器を廃棄することが望ましい。ただし、消化剤の噴射や容器の解体といった廃棄処理は、絶対に自分で行ってはならない。特に、腐食が進んでいる加圧式の消火器の場合は、少しの衝撃でも破裂する可能性があるため取り扱いには慎重にならなければならない。 なお、消火器を処分するには、処分する消火器の製造メーカの取扱窓口に連絡をし、回収を依頼する必要があったが、2010年1月1日からは、(社)日本消火器工業会が契約する特定の回収窓口であれば、どのメーカー(海外メーカ-除く)の消火器であっても回収を依頼することが可能となった。詳細についてはリンク「廃消火器の連絡・相談窓口について(2010年6月現在)」を参照されたい。

点検などを狙った詐欺事件に注意!

製造年は2001年と記されている。腐食等はみられないが、すでに耐用年数の8年を過ぎているため、買い替えが必要だ。

消火器の点検や廃棄の際に注意したいことが1つある。それは、消火器の不適正な点検や販売である。悪質な業者によって不当に高い点検手数料や消火器の販売料を請求されるトラブルが発生している。こうした事件に巻き込まれないために関係機関では、以下の点を確認するよう呼びかけている。

  1. 消防用設備等の点検を委託している業者であることを証明する身分証明書および消防設備点検資格者免状等の提示を求める。
  2. 消火器の相場を把握する。
  3. 消防署員が消火器を販売することはない。

これまでの事故から学ぶ

火災のときには必要不可欠な消火器。しかし、その設置から廃棄に至るまでには適切な管理が必要となる。面倒に感じられるかもしれないが、管理を怠れば命を守るはずの消火器が命を奪う凶器となりかねないことを、私たちはこれまでの事故から学ぶべきである。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター 三澤裕一)

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