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防災コラムVol.189

夏バテをあなどるなかれ!

公開月:2006年7月

あまり大したことのないように聞こえてしまう「夏バテ」という言葉。しかし、この夏バテを放置することで、命を落としてしまうおそれもある。

夏バテが熱中症の引き金に

ギラギラと照りつける太陽の下、猛暑により大量の汗をかいている。

2010年6月26日、北海道の道東地方では35℃以上の猛暑日となった地点があり、記録的な暑さを観測した。この日、北海道では熱中症で病院に搬送される人もいたが、実は、夏バテと熱中症には関係があることをご存知だろうか。
厚生労働省の『熱中症による死亡災害発生状況(平成21年分)』によると、熱中症の発生は7~8月に集中している。そのなかでも、1日の気温が最も高くなる時間帯である「午後3~4時台」での発生が集中している。注目すべきは「建設業」で熱中症を発症する方が多いとうことだ。建設業従事者は、冷房のない炎天下の中で作業するため、大量の汗をかく。また、筋肉を動かすことで余計に体温を上げてしまうほか、肉体労働からくる疲労が蓄積しやすいなど、バテやすい環境がそろっているのが原因だ。裏を返すと、夏バテを解消することが、熱中症のリスクを軽減する1つの方法と考えることもできるのではないだろうか。

なぜ暑くなるとバテるのか

そもそも、バテるとは、どういったことをいうのか。人体には、気温が上昇すると大量の汗をかいて高くなった体温を下げるという体温調整の機能がある。しかし、汗には体に必要なナトリウム・カリウム・マグネシウム・カルシウムなどのミネラル分も含まれている。そのため、汗をかいてミネラルバランスが崩れると、食欲減退や疲労を招いて、いわゆる「夏バテ」の状態に陥ってしまうのだ。
「夏バテ」状態になると栄養バランスが崩れ、ストレス・生活リズムの乱れなどが不眠を招き、さらに夏バテの状態を長引かせてしまうことにつながる。これらに加え、冷房の使用で屋外と屋内の温度差が激しいと、体温を調節している自律神経の働きが乱れるため、さらなる夏バテの長期化を引き起こしてしまうこともある。

健康的な日常生活が何より重要

屋外と屋内の温度差を大きくしないよう、冷房は27~28℃の設定が望ましい。

夏バテを解消するために、まずはビタミンB1・タンパク質・緑黄色野菜を含む食事をバランスよく摂取することだ(詳細はリンクを参照)。また、失われた体内の水分やミネラルを補充するため、スポーツ飲料をこまめに飲むことである。厚生労働省では、100ml中にナトリウム成分が40~80mg(0.1~0.2%の食塩水に相当)含まれるスポーツ飲料を摂取するよう呼びかけている。スポーツ飲料を購入する際の参考にするといいだろう。そして、疲労を取り除くための睡眠をしっかり確保することだ。暑くて寝苦しいとき、冷房を使用することも多くなるが、前述のように屋外との温度差が激しいと自律神経の働きが乱れてしまう。そこで、冷房の設定を「室温27~28℃・タイマー設定1~2時間」にしたり、「除湿(ドライ)」にするなどして、体を冷やしすぎない工夫も必要となる。

厚生労働省では、「睡眠不足、体調不良、前日等の飲酒、朝食の未摂取等が熱中症の発症に影響を与えるおそれがある」としている。確かに、「水分補給・適度な休憩・体温を下げる」といった熱中症対策は必要だ。しかし、その土台には「健康的な日常生活」というものがなければ、熱中症のリスクを減らすことができないことを意識する必要があるだろう。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター 三澤裕一)

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