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防災コラムVol.180

「ローラーシューズ」による事故を防ぐためには

公開月:2006年7月

女子児童の間で人気の「ローラーシューズ」。しかし、一部スーパーなどで、このローラーシューズによる事故を懸念した注意喚起の張り紙が見られる。

「ローラーシューズ」って何?

女子児童がローラーのついたスニーカーでスーパーの店舗内を滑っている光景をしばしば見かけることがある。このコラムを読まれている多くの方々も、そうした光景を目にしたことがあるのではないだろうか。
このスニーカーは「ローラーシューズ」と呼ばれているもので、一見すると普通のスニーカーのように見えるが、底にはローラーがついており、「いつでも・どこでも・簡単にローラースケーティングが楽しめる」というのがウリとなっている。もともと、アメリカで製造・販売されていた「HEELYS(ヒーリーズ)」という商品が発端で、アメリカにおいてスポーツ感覚で楽しめる靴として知られるようになった。日本でも2001年に販売が開始され、主に小学生女児の間で人気に火がつき、現在は、ほかのブランドも数多く存在する。

事故を懸念する声

小学校中学年の女児の間で流行している「ローラーシューズ」(写真:株式会社エー・ジー提供)

ところが、一方で「転倒・接触・衝突」の危険性を指摘する声がある。ヒヤッとする場面に出くわすこともしばしば。スーパーだけでなく、駅のホームや道路でも、思わぬ事故につながる危険性がある。また、実際に児童が転倒して負傷したという一部報道もあるため、使用する場所については十分に配慮する必要がある。
特に多くの客が来店する百貨店・スーパーなどの小売業界では、対策が進められている。大手スーパーでは、店舗内にローラーシューズ着用を禁じるポスターを掲示しているほか、ローラーシューズで店内をすべっている子供に対しては、注意喚起を行うよう従業員に指導するなど、事故を未然に防ぐ対応がとられている。
また、学校現場においても各自治体の教育委員会を通じて、児童のローラーシューズ使用にあたっては注意するよう学校側に通知している地域もあるという。

社会的な責任を負わされる可能性も

ローラーシューズの注意喚起ポスター(写真:株式会社エー・ジー提供)

道路での使用についても、道路交通法第76条の三では、「交通のひんぱんな道路において、球戯(きゅうぎ)をし、ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為をすること。」を禁じている。違反した場合には5万円以下の罰金刑を受ける可能性がある。また、道路交通法の適用範囲外の店舗などで、歩行者を負傷させてしまった場合には、過失傷害の罪に問われる可能性もある。そのため、メーカーでは過失による致傷などに備え、普通傷害保険への加入を勧めている。つまり、何かあった場合にはそれなりの社会的責任を負わねばならないということを、保護者が十分に理解する必要があるといえる。特に乳幼児や老人、妊婦などは衝突によって大事に至ることが予測され、一歩間違うと他人の人生を狂わせてしまいかねないことを、しっかりと認識すべきだろう。

保護者の役割とは

子供のローラーシューズ着用に対して、周囲の目は厳しい。買い与える場合は、購入前に安全に滑れる場所を見つけたり、普段履きとしては使わない約束をしたりするなどして、最悪の事態にならないよう保護者が十分に注意を払わねばならない。そして、正しい使用方法を遵守することが何よりも重要であることを、丁寧に教えるべきである。
流行というものは一過性のものである。時間が経過すれば、いずれは収束する。しかし、事故が発生してしまってからでは遅い。守るべきことをしっかり子供たちに実行させることこそが、社会の要請として保護者に求められている。

なお、メーカーでも店頭や媒体を通して、保護者や子供たちに安全やマナーに関する注意喚起を行っている。その主な注意喚起を以下に列挙しておく。

  • 必ずプロテクター(ヘルメット、ひじパット、ひざパット、リストガードなど)を着用して下さい。
  • 必ず常に安全に止まれるスピードですべって下さい。
  • 人にぶつかり思わぬ大けがの原因となることもありますので、周りには充分気を配り、人通りの多いところでは使用しないで下さい。
  • 車道や駐車場など車の往来のある場所、またはその付近では使用しないで下さい。
  • 小さいお子様が使用される場合は、必ず保護者が同伴の上でご利用下さい。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター 三澤裕一)

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