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防災コラムVol.168

ノロウイルスにご注意を!

公開月:2006年6月

1月に入りノロウイルスを原因とする食中毒のニュースが増えてきた。いま一度、ノロウイルスについて確認しておきたい。

感染リスクは誰にでもある!

新型インフルエンザの流行を受け、手洗いなどの感染予防策を実行する人が多いことから、ノロウイルスが原因とされる食中毒は例年と比べて減少しているとの報道がある。

厚生労働省が2010年1月19日に発表した「平成21年(2009年)食中毒発生事例(速報)」によると、2009年にノロウイルスが原因とみられる食中毒は194件(患者数7,233人)となっており、2007年の344件(患者18,520人)や2008年の303件(患者11,618人)と比較すると確かに減少していることが分かる。

しかし、例年と比べ減少しているとはいえ、感染リスクは誰にでもある。感染すると激しい嘔吐・下痢・発熱といった症状があらわれるほか、吐しゃ物が気管に入り込むことで肺炎や呼吸困難に至り死亡するケース、下痢の症状がひどい場合には脱水症状に陥り、入院や点滴といった処置が必要になる場合もあるという。気を緩めることなく感染防止に努めなければならない。

ノロウイルスの特徴

トイレでよく触れる箇所を中心に消毒を行う。

ノロウイルスはO-157をはじめとした食中毒菌に比べると熱・酸・塩素に強く、10~100個程度のウイルスに感染するだけで症状があらわれるといわれている。また、感染してから発病するまでの潜伏期間は平均24~48時間、症状についても平均24~48時間程度続くといわれている。なお、自覚症状がなくなってからもノロウイルスは便などから排出されることがあるため、感染後1週間程度は注意する必要がある。

そのほか、皆さんも目にする機会が多くなった消毒剤でも、アルコール性のものでは殺菌効果が効きにくく、85度以上の熱を1分以上加えないとノロウイルスの作用を抑える(不活化する)ことができない。

ノロウイルスはどこからくる?

ノロウイルスの感染源としてカキがよく取り上げられる。これは患者の排泄物とともに排出されたノロウイルスが、通常の下水処理では死滅しないため、カキがプランクトンを摂取する際、海水中のノロウイルスを器官(中腸線)に蓄えてしまうからだ。そのため、そのカキを生や加熱が不十分な状態で食べるとノロウイルスに感染し、嘔吐や下痢といった症状があらわれてしまうことがある。

また、感染者が調理したものを食べることで発症するケースや、患者が使用したトイレや吐しゃ物に触れた後、手洗いなどの対策が不十分で発症するケースもある。

感染を予防するためには

ノロウイルスの作用を抑える次亜塩素酸水(弱酸性)を噴霧する機器

国立感染症研究所の「ノロウイルス感染症とその対応・予防(家庭等一般の方々へ)」によると、ノロウイルスの特効薬はなく、抗生物質についてもノロウイルスによる感染症については通常使用しないとしている。また、吐き気止めや整腸剤などの薬を使用する対症療法が一般的で、下痢止めの投薬については最初から用いるべきではないとしている。

では、私たちにできる感染予防策にはどのようなものがあるのだろうか。

 

  1. 手洗い・うがい
    ノロウイルスは細菌に比べると小さいため、手洗いは丁寧に行う必要がある。また、うがいを行うなどして健康管理に努める。
  2. 清浄
    多数の人が触れるトイレ周辺・ドアノブ・電気などのスイッチを次亜塩素酸ナトリウム(0.02%)に浸したふきんでふく(10分間そのまま放置し、その後、水で薬剤成分をふき取る)。
    また、吐しゃ物などの処理についてはマスクとゴム手袋をつけた上で行う。処理後、次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)を染み込ませたふきんやペーパータオルを吐しゃ物などがあった箇所に覆う。10分後、水ぶきを行う。
  3. 食事
    ノロウイルスを蓄えている可能性があるカキなどの二枚貝を食べる場合には、85℃以上の熱を1分以上加える。

食中毒に限らず、感染症から身を守る最善かつ最大の予防策は正しい情報、知識を身につけ、それを実践することである。自治体の健康保健部局などから広報されている予防策や手順などを参考にして、感染予防に努めていきたい。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター 三澤裕一)

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