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防災コラムVol.147

今すぐ再認識を! わたしたちに出来る新型インフルエンザ対策

公開月:2006年5月

国内での死者も確認、集団感染も増加。秋からの「感染爆発」に備えよ。

「感染弱者」に重症化の可能性大!

国立感染症研究所「インフルエンザ流行レベルマップ」(国立感染症研究所HPより)

2009年8月15日、沖縄県在住の57歳男性が、新型インフルエンザ感染から肺炎となり、敗血症性ショックで亡くなった。国内では初の新型インフル感染者の死者確認となる。

男性は心筋梗塞の治療歴、慢性腎不全のため人工透析を受けていた。このため、厚生労働省では免疫力が低下していた患者であり、「ウイルスが強毒化したわけではない」としているが、検体調査など慎重な対応を取るとしている。

一方、幼児を中心に新型インフルエンザ脳症感染者も相次いで報告されており、8月11日には茨城県在住の4歳男児が新型インフルエンザ脳症による意識障害、呼吸障害となり、人工呼吸器を装着の上、集中治療室(ICU)で治療を受けており、厚労省は国内初の重症患者との見解を示した。

新型インフルエンザは現段階で免疫がないこともあり、喘息、心疾患、腎疾患、糖尿病等の基礎疾患のある人や、乳幼児、妊婦など、いわゆる「感染弱者」では、時に重症化し、更には重大な結果に結びつく可能性が高いことを改めて認識させられる状況となっている。

着実に広がる集団感染 新学期は要警戒!

秋以降、通勤通学途中にマスク姿の人を多く見掛けることになるかもしれない。

5月9日に成田空港帰国者で、5月19日には兵庫県内で新型インフルエンザ感染者確認後、日本国内での感染者数は激増している。WHOが警戒レベルを最大のフェーズ6に引き上げた6月11日時点で500人を突破、その後6月25日には1000人、7月7日には2000人を突破。7月15日までに47全都道府県で感染者が確認され、7月24日には5000人を突破している。

この時点で、感染者の多くが軽症であったことや、当初感染が拡大した近畿圏で落ち着きを見せたこと、その他の地域での感染者が主に海外からの帰国者であったこと、一般的にインフルエンザウイルスは高温多湿に弱いとされており(ゆえに「季節性インフルエンザ」と呼ばれている)、新型インフルエンザにおいても秋以降の感染拡大が懸念される段階となったことなどを踏まえ、厚生労働省は対応方針を見直し、発熱外来の実質的な中止や、感染者数の全数把握を終了し、10人以上のグループ内で2人以上の感染者が発生した場合における「集団感染」状況の早期把握に移行するなどの対応を行った。

このため、結果的に現段階で国内の新型インフルエンザ総感染者数は不明となっているが、国立感染症研究所によると、8月10日~16日の1週間に推計で11万人が新型インフルエンザに感染したとしている。その多くがサークルや寮などで学生などの若者が感染しているものであり、夏季休暇が終わった今、更なる拡大が強く懸念される状況ともいえる。

改めて見直したい、日常生活で出来る対応

国内初の死者確認を受け、厚生労働省は対策強化や方針変更などの予定はないとする一方、今後全国的かつ大規模に患者が増える可能性もあると指摘。医療態勢やワクチン整備などの対策充実を急ぐとともに、改めて国民に対し、冷静な対応の上、手洗い・うがいの励行など感染拡大防止策の徹底を呼びかけた。

沖縄県も、県内でのインフルエンザ感染者数の報告が全国比でも高い状況にあることから、新型インフルエンザ流行が拡大することが予想されるとして、風邪症状のある人に対してマスク着用などを呼びかけている。

なお、厚生労働省では「感染弱者」向けに小冊子を作成し、患者団体を通じて配布する方針を固めている。地方自治体でも各種パンフレットなどで注意を呼びかけており、是非参考にしてもらいたい。

ここからが本番 正確な知識、対応の把握を

5月から6月にかけての初期対応段階では、マスコミ報道が多量に流されたことで、「マスク売り切れパニック」をはじめ、流行の地域差で経済的な影響なども出たことを受け、方針見直し後には報道そのものも少なくなったことなどから、半ば沈静化したとも受け取られかねない状況ともなっていたが、国内初の死者確認などを受け、再び注目を集める状況となった。

国立感染症研究所が発表している「インフルエンザ流行レベル」をみると、全国的な流行開始のレベルを上回っており、「感染爆発」の可能性はもはや目前。何よりも自身と家族の体調管理とともに、正確な知識、対応の把握に努めることが最善最大の予防策であることを認識したい。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター 宝来英斗)

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