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防災コラムVol.129

環境と健康を意識した備蓄品

公開月:2006年5月

日常生活の様々な場面において「環境」や「健康」を意識した商品が注目を集めており、新たな災害対策用備蓄品(以下、備蓄品)が開発されている。

テーマは「環境」と「人」

なぜ「環境」や「人」にやさしい備蓄品が開発されるようになったのだろうか。

まず環境面では、国際的な二酸化炭素排出量の制限義務があげられる。1997年に採択された「京都議定書」において日本は、二酸化炭素排出量を2008年~2012年までの間に、1990年比で約6%以上削減することが義務付けられている。
また、国では消費生活など購入者自身の活動を環境にやさしいものにするだけでなく、供給側の企業に環境負荷の少ない製品の開発を促すことで、経済活動全体を変えていく可能性を持っているとして、2001年4月1日から「グリーン購入法」を全面施行した。
こうした世の中の流れにより、備蓄品(ペットボトル飲料水・食料など)でも、グリーン購入法に適合した商品が開発、販売されるようになった。

一方で、環境に加え「人」にも配慮したものも登場してきている。
現在、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、そしてメタボリックシンドロームが大きな健康問題として取り上げられている。そのため、カロリーを抑えた食事に関心が集まっているが、備蓄品もその例外ではない。
1日に必要な摂取カロリーは年齢、性別、体型によって様々だが、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2005年版)」によると、18~29歳の男性では2,300~3,050kcal、女性では1,750~2,350kcalとなっている。しかし、この摂取基準は年齢を重ねるごとに低下し、70歳以上の男性では1,600~2,100kcal、女性では1,350~1,750kcalとなってしまう。
つまり、災害時においても長期にわたる避難生活などを考慮し、個人に適したカロリー摂取に気を配る必要があるのである。

環境と健康を守るアルファ化米

雑炊タイプの「ワリと旨い。雑炊シリーズ」(グリーン購入法適合)

2008年に販売が開始された「ワリと旨い。雑炊シリーズ」(アルファ化米)は、グリーン購入法適合商品であり、環境に配慮した商品となっている。

また、この商品の特長は国産のうるち米を雑炊タイプに仕上げたところにあり、「梅かつお風味」・「味噌風味」・「クリーム仕立て」と種類も複数ある。

雑炊タイプにすることにより、高齢者や幼児の胃腸にかかる負担をやわらげることができるほか、既存のアルファ化米の3分の2にカロリーを抑えているので、生活習慣病の方でも食べることが可能である。また、お湯を注げば約10分で食べることができることから、病気などで食事を作ることができないときなどにも役立つ。

お財布にもやさしい

A4オフィスシリーズ「防災緊急キット 1Dayレスキュー」新ラインナップ

備蓄品はその種類によって賞味期限が異なることから、管理をする上で手間となることがこれまでにもみられた。そのため、災害が発生したときには賞味期限切れで使い物にならないという事態も考えられる。また、備蓄品全ての賞味期限が一致していたとしても、その期限が短いものであれば、結果的に費用がかさんでしまうことになる。

こうした課題を解決するため、本コラムで以前ご紹介した「防災緊急キット 1Dayレスキュー」は、製品有効期限を5年間(グリーン購入法に適合)にしたほか、前述の「ワリと旨い。雑炊シリーズ」を収納することによって、費用を抑えるだけではなく、健康にも配慮した商品へと生まれ変わった。

選定のポイントは

現在、備蓄食料に関する課題を解決しようと多くの企業が商品開発に乗り出している。それだけに、消費者側にもどのような商品を購入すればいいのか判断が求められる。
以下、参考までに商品選定のポイントである。

1.環境や経済性を意識したものになっているか(例:「グリーン購入法適合商品」)
2.安全性を意識したものになっているか
3.健康を意識したものになっているか

災害が発生していない今だからこそ、備蓄品を準備することを心掛けておきたい。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター 三澤 裕一)

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