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防災コラムVol.85

有毒な煙やガスから身を守る

公開月:2006年3月

目には見えない有毒ガス。だからこそ、災害時に備えて防毒や防煙用のマスクを備えることが必要となる。

火災発生時は有毒ガスに注意

総務省消防庁の調査によると、2006年度の放火自殺者を除いた火災による死因は、一酸化炭素中毒・窒息によるものが626人と、全体の42.4%を占めている。また、有毒ガスを吸うことによって身動きがとれなくなり、そのまま火に飲み込まれて死亡するケースも多く報告されている。

防毒・防煙マスクを常備しよう

防毒・防煙マスク「スモーク・ブロック」

火災が発生した際、屋外への迅速な避難が重要となる。ただ、避難をしている最中、有毒ガスによる中毒症状を引き起こさぬよう、事前に対策を講じる必要がある。その有効な策が、自宅の枕元や職場のデスクの脇などの手が届きやすい場所に、防毒・防煙マスクを設置することなのだ。

また、一酸化炭素などの有毒ガスは、有炎火災の場合、短時間でその濃度が高くなり、無炎火災でも発生するので、消火器具と一緒に防毒・防煙マスクを常備しておくと初期消火活動にも役立つ。一方、火災以外でも、化学薬品の流出事故、意図的な有毒物の散布、昨今多発している硫化水素自殺の巻き添えなどに対して、防毒・防煙マスクは有効な対策となる。

用途に合ったマスクを用意する

マスクは、設置場所の用途に合わせて準備することが必要だ。例えば、家庭・職場・車中などには安全・迅速に避難できるよう、1回限り使用できる軽量で着用が簡単なタイプの物を用意するとよい。屋内にある消火栓のホース格納箱(消火栓BOX)や、消火器具の近くには初期消火を行う際に炎の熱や煙から視界を確保できるよう、頭からすっぽりかぶるフルフェイスタイプを置いておくとよいだろう。また、マスクの有効期限とその他の避難用具や消火器の有効期限が近いものを用意しておくと交換時期を逃さないので効率的だ。

防毒・防煙マスク「スモーク・ブロック」

手のすぐ届く場所に常備しておく

迅速な避難や初期消火に使うタイプとしてお勧めなのが「スモーク・ブロック」。

「スモーク・ブロック」は、一酸化炭素をはじめシアン化水素、塩化水素など火災時に多量に発生する様々な有毒ガスの除毒、煙の除去に抜群の効果を発揮する。軽量で装着も簡単なので、緊急時の機敏な行動を妨げない。また、従来のマスクとは違って、マスクの横に排気バルブがついており、息や声が通りやすく、フルフェイスタイプのものでは、フード素材にも耐熱性や難燃性をある程度持たせ、汚染された空気が進入しないように高周波溶着で密閉加工を施し機能性を高めてある。さらに、使用できる時間も20分と他に市販されている緊急用マスク(おおよそ10分)よりも長く、保存期間も5年と長期間保存できるので交換の手間も少なくすむ。

自衛消防隊や避難誘導係など、長時間にわたって煙の中にいる緊急対応要員は、目を保護するフルフェイスタイプ、緊急時、安全迅速に避難するためにはコンパクトで着用の簡単な鼻を覆うタイプ、と用途に合わせて準備しておくと良いだろう。

ただ、注意しなければいけないのは、酸素が欠乏している場所(酸素濃度18%以下)やガス系消火設備で消火用ガスを放出した部屋では使用できないので、あくまでも緊急時の初期消火時や避難用として使用することだ。

期限切れマスクの活用

緊急用の一回限り使用できる防毒・防煙マスクは、アルミパックに保存されていることが多いので、いざという時に着用するのに手間取ることが考えられる。例えば、有効期限が過ぎたものは一度開封して着用練習をしておくとよいだろう。備蓄品や消火器の有効期限をあわせることによって、期限切れの際には避難用具や備蓄品について一連の使用訓練ができる。

このように、防毒・防煙マスクを常備しておくことは、安全な避難を助け、初期消火や救助活動を行う際の危険な状況から身を守るために効果的であることから、是非、備えておきたい防災用品である。

命にかかわるものだからこそ

その性格が命に直接かかわるものであるからこそ、防煙マスクについては、総務省消防庁から性能基準が通達されており、(財)日本消防設備安全センターで性能判定を行っている。
購入の際には必ず、同センターの認定合格品のものを選ぶことが重要である。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター専門員 原田貴英)

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