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防災コラム

vol.
081
頭脳で訓練せよ!「クロスロードゲーム」

ゲームをしながら地震や感染症について議論する「クロスロードゲーム」が、注目を集めている。

「クロスロードゲーム」とは

「クロスロードゲーム」とは、カードを用いたゲーム形式による防災教育教材のことである。遊び方は至ってシンプルで、カードの設問に対して各自がYesかNoで自分の意見を示し、多数決によって勝者を決定する。勝者はポイントとして座布団カードをもらうことができ、その数を競うというものだ。なお、少数意見も貴重であるという観点から、その意見が1人のみだった場合には、その人に「金座布団」のカードがもらえる。

クロスロードゲームのはじまり

このクロスロードゲームは、大地震の被害軽減を目的に文部科学省が進める「大都市大震災軽減化特別プロジェクト」の一環として、矢守克也氏(京都大学防災研究所准教授)、吉川肇子氏(慶應義塾大学商学部准教授)、網島剛氏(ゲームデザイナー)の三氏によって開発され、完成したのが「クロスロード 神戸編・一般編」だ。これは、阪神・淡路大震災の際に、神戸市職員が実際に直面した課題などをカード化したもので、「人数分用意できない緊急食料をそれでも配るか」、「学校教育の早期再開を犠牲にしても学校用地に仮設住宅を建てるか」など、画一的な答えのない設問が盛り込まれている。

「防災カフェ」でクロスロードゲーム

新型インフルエンザ版 クロスロードゲーム

クロスロードゲームは、老若男女を問わず誰でも楽しく防災について学ぶことができるツールであることから、内閣府が2007年度から実施している防災出前講座「防災カフェ」にも活用された。2007年9月に練馬区役所で開催された防災カフェでは、開発にあたった吉川准教授が司会進行のもと、約30人の練馬区民が各ブースに分かれてゲームを体験した。吉川准教授が設問を読み上げると各ブースでは、自分の体験を話したり、他人の防災対策に耳を傾けたり、今まで聞いたことのない単語について推測したり、司会の吉川准教授へ質問したりなど、多くのブースで活発な議論が行われた。参加者は用意されたコーヒーや紅茶を飲みながら、そしてポイントで獲得したお菓子を口にしながら、リラックスした雰囲気でゲームに参加し、「災害をイメージする」という重要なことを、このゲームを通じて実践していた。

多方面での活用

「イメージ」が必要なのは地震だけではない。私たちに身近な「食の安全」や感染症など、危機管理の世界ではイメージすることが必要とされる。こうしたことから、様々なクロスロードゲームが開発され、「食品安全編」、「感染症編」、「学校安全編」、中には「海上保安庁編(職務特殊)」といったものもある。最近では、その発生が懸念されている新型インフルエンザの企業向けセミナーでも、このクロスロードゲームが行われ、「保健所長だったらどうするか」、「お店の経営者だったらどうするか」など、様々な立場で求められる対応のあり方に参加者は頭をかかえていた。

今後の意識付けのために

練馬区で開催された防災カフェ

このように、クロスロードゲームをすることによって、災害のイメージを膨らませ、立場による考え方や行動の違いの意識付けを図ることができる。そのために欠かせない存在が、ゲーム参加者の心の動きや状況を見ながらゲームの進行を行う「ファシリテーター」だ。このファシリテーターには「クロスロードファシリテーター認定制度」というものがあり、規定を満たすとファシリテーターとして認定される。

クロスロードゲームに参加者として参加するのも、ファシリテーターとして参加するのも、来るべき災害に備えた有効な意識付けになるので、是非、お勧めしたい。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター専門員 三澤裕一)

参照:


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