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防災コラムVol.74

子どもに携帯電話を持たせる前に知っておきたいこと

公開月:2006年3月

利便性や機能性だけでなく、家族や友人の個人情報など大きな責任も携帯することになる

子どもたちの携帯電話所有率

フィルター設定を呼びかけるポスター

子どもの次の誕生日や進学の機会に携帯電話を買い与える。もしくは最新機種に買い替えるというご家庭も多いのではないだろうか。2007年に内閣府が発表した子どもの携帯電話所有率によると、小学生では3割、中学生では5割、高校生では9割以上が携帯電話を持っているという現実がある。

2007年12月、米国Aricent社が発表した子供用携帯電話を購入に関する調査報告によると、78%の親が「安全」のために購入するという。また、日本PTA全国協議会が2005年に実施した調査でも親が子どもに携帯電話を持たせる理由は「安心」が1位となった。最近では子どもの行動を把握するために、現在地をGPSで調べるサービスや駅の改札を通過した時間が親元にメールされるサービスなど、先進的な技術が大きな関心を得ている。

子どもが携帯電話を持ちたいと思う理由は

前出の日本PTA全国協議会の報告によると、子どもたちは携帯電話を持っていることで会話が弾んだり、仲間はずれにならないなど友人関係がスムーズになると考えているという。また、ここ数年、女子高生を中心に流行しているプロフ<インターネット上に自己を紹介するサイト>などで友人を増やしたり、メールアドレスを交換するなど、携帯電話とその一連のサービスを広い意味でコミュニケーションツールとして使っている。

児童を対象にした犯罪は増加傾向に

子どもたちの携帯電話所有率が高まるのと同時に増え続けているものがある。警察庁のまとめによると、出会い系サイトに関連した児童買春や児童ポルノ法違反などの犯罪検挙数は、2007年度でおよそ2千件に達し、年々増加傾向にある。被害者のうち約8割が18歳未満の子どもであり、9割以上が携帯電話から利用していたという。安全のために購入したはずの携帯電話がなぜ児童が被害者になる犯罪を増やす結果になったのだろうか?

違法サイトや犯罪に巻き込まれる危険なサイトとは

火山警報のリーフレット(気象庁HP)

携帯電話会社が提供する子ども向け有害サイト制限サービスで規制されているサイトとは以下のようなものである。

  • 薬物の売買、コンピュータ犯罪の手法解説、武器や爆発物の製造方法
  • 自殺や家出、いじめなどを助長するサイト
  • アルコール、たばこ、ギャンブルを扱うサイト
  • 暴力やグロテスクなどの過激表現、ヌード画像、性表現文書の掲載
  • 有料ソフトや音楽データの違法配布
  • 出会い系サイト、不特定多数が利用するインターネット掲示板
  • オカルト・破壊・テロなどの主張

上記のようなサイトは、いずれの携帯電話会社でもフィルタリング機能を利用することで制限できるが、総務省の2006年の調査によると利用者の44%がフィルタリング機能を利用していないという。中には携帯電話について子どものほうが詳しく、フィルタリング機能を解除してしまったり、親がサービスや設定方法を知らないということもあり、総務省は、2007年12月に18歳未満の子どもに携帯電話を販売する場合、フィルタリング機能を原則適用するよう携帯電話各社に要請している。しかし一方では、フィルタリングにより防災情報などの適法サイトが見られなくなってしまうという問題点も指摘されている。

意外と多い適法サイトや日常生活でのトラブル

違法サイトさえ利用していなければ安全というわけではない。前出のプロフは、作成時に氏名やメールアドレスなど簡単なアンケートに答えていくが、より詳しく紹介するために顔写真や住所、通っている学校名などを登録できるようになっている。大人ならどんなに興味があっても個人や住所が特定できるような情報は入力しないといった注意が働くが、低学年の子どもなどの場合、悪意を持った利用者が見ているかもしれないというイメージができず、過度に情報を登録してしまう可能性がある。

また、プロフや個人のブログなどには、訪れた人がコメントを書き込むことができるが、いじめの対象となっている子どものサイトには悪口が書きこまれたり、本人になりすまして、携帯電話などの個人情報をインターネット掲示板などに書き込まれてしまうこともある。書き込まれた悪口などに逆上し、友人を集めて同級生を暴行するという事件も起きている。

責任を自覚することから始めよう

子どもが携帯電話を持てば、自由に情報をやり取りできるようになる。その中で悪意のあるサイトや人間からの危険を回避するとともに、携帯電話に登録されている家族や友人の個人情報の管理に責任を持たなければならない。しかし、このような責任を子どもだけに任せてしまうのではなく、大人自身も改めて自覚する良い機会として捉えるべきではないだろうか。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター専門員 大脇 桂)

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