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防災コラムVol.66

最初の5秒を生き抜く

公開月:2006年3月

地震対策で最も大切な対策は何だろうか。

5秒で家がつぶれる

建築防災協会のホームページに、「耐震改修の効果」という映像がある。そこでは耐震改修をしていない古い木造2階建て住宅を実際に揺らしてみるという実験が紹介されている。揺らしてからわずか5秒後に、住宅がグシャッとつぶれてしまった。1階が2階に押しつぶされるような形で、自分がその1階に寝ていたらと怖くなるが、わずか5秒のため逃げようがない。大地震に備える最も大事なことは、まず命を守ることであるが、言い換えると住宅の耐震補強をすることである。

要注意の1981年以前の家

大地震で室内がこのようになっても、耐震補強していれば命は助かるかもしれない

日本の古い住宅は漫画の「サザエさん」の家が典型的だが、木造で壁が薄く、しかも1階の「縁側」など壁がまったくない面がある。それでいて屋根は瓦で重く、基礎もしっかりしていない。こういう家は揺れに強いとはいえない。特に、壁を厚くするなどの新耐震基準が定められた1981年以前に建てられた住宅は注意が必要だ。

住宅も人間と同様に年をとると「成人病」になる。床がたわんだり、柱と建具の間にすき間ができるなど、垂直方向の病気は、目に見える形で症状が出る場合もあるが(かなり危険な状態)、怖いのは水平方向の病気。これは「自覚症状」がないため、専門家の「健康診断」ならぬ「耐震診断」を受けてほしい。と言いながらも、「いきなり病院に行くのは」と尻込む人は多いだろう。そうした人のために簡単にできる「問診票」もある。先ほどの建築防災協会のホームページを見てほしい。

古い住宅でも、症状に応じて、筋交いや壁を入れたり、基礎を補強したりすることで、耐震補強をすることができる。耐震補強には費用がかかるが、国や地方公共団体の様々な助成制度がある。近くの市役所などに相談してみよう。

マイホームを凶器にしてはいけない。大切なのはまずは「生き残る」こと。特に、「最初の5秒」を生き抜くことである。また、住宅が倒壊すると、避難路を塞いだり、火災が発生したり、地域の復旧にも大きな障害になる。地震国日本に住んでいる以上、災害に備えるもっとも大事な知恵の1つが耐震補強である。

(監修:レスキューナウ 文:渋谷和久 国土交通省九州地方整備局総務部長。内閣府防災担当企画官などを経て、2006年7月より現職)

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