1. ホーム
  2. 東急沿線の地域情報
  3. 安心・安全情報
  4. 防災コラム
  5. 避難所には情報が集まる
  1. ホーム
  2. 東急沿線の地域情報
  3. 安心・安全情報

防災コラムVol.64

避難所には情報が集まる

公開月:2006年3月

電気・通信、そして情報など、避難所は様々な面で大災害時に頼りになる場所だ。

まずは最寄りの避難所へ

不幸にして地震や水害、火山噴火などの大きな災害に遭遇した時、皆さんはどのように行動したらよいだろうか。自宅の被害に程度の差はあれ、とにかく最寄りの避難所に一時身を寄せるようにしよう。避難所には当面の生活に必要な物資が集まるだけではなく、災害発生時に様々な情報が集まるからだ。写真のように、もっとも身近なテレビは、避難所の開設とほぼ同時に自治体やNHKなどから複数台提供されるため、何が起きているのか災害の全体像の把握や最新の情報の収集に役立つ。

火災を避ける避難場所

避難所の柏崎小学校には自宅の被害が少なかった市民が情報を求めて集まった。新聞の号外が積まれている)

さて、ここで「避難場所」と「避難所」の違いについて触れておこう。「避難場所」、とくに「広域避難場所」は大規模な地震が発生すると、大きな火災が発生する恐れがあることから、火災を避ける広いスペースにとりあえず避難する場所である。災害情報の収集や家族との連絡、待ち合わせという目的もある。大きな公園や学校の校庭などが指定されており、住民だけでなく旅行者や買い物客など偶然その地域にいる人もそこに避難することを想定している。一方、「避難所」は自宅に大きな被害が出て住めない人が泊まって避難できる施設をいう。大きな災害があると、小中学校の体育館が避難所になっている映像がテレビに映し出されるあの場所である。多くの場合、地区の小中学校が避難所に指定されている。

また、「広域避難場所」と「避難所」の中間的な位置付けで、とりあえず屋根のある安全なところに一時的に避難できる場所を「一時避難所」として、市役所のロビーや公民館などが指定されている場合もある。それぞれの場所には「広域避難場所」などの表示がされており、自分が住んでいる市町村の地域防災計画にリストが載っているので、確認しておこう。

インターネットへの接続も

さて、停電が発生しても、避難所の電源は発災直後、速やかに確保される。市街地中心部の避難所であれば、そもそも停電しないような配慮もなされており、場合によっては最低限の電源は自家発電などでまかなえるようになっている。インターネットが使える避難所もある。2000年の北海道・有珠山の噴火では、北海道庁は遠隔地の小規模な避難所も含むすべての避難所にパソコンとインターネット回線を配備し、被災者が自由に使えるようにした。今後はこのような避難所のIT化がますます広がるかも知れない。

各種の届け出の窓口も

NHKから提供されたテレビでニュースを食い入るように見る被災者

幸い自宅の建物が無傷であっても、ライフラインはそれと関係なく停止する。このような状況で個人の力だけで情報を収集するのは困難だろう。この場合の「情報」とは自分の安否情報の発信と家族の安否の確認、災害の規模と余震など被災状況の把握、今後の危険への対応、行政情報、ライフラインの回復予想、交通機関の運転状況などが挙げられる。

もちろん行政も宣伝カーを走らせたり、災害無線などもフル活用して行政情報を伝達する。しかし、音声による情報提供であり、込み入った被害の申請手続きや、復旧情報などを得るには適さない。これらの大事な情報はミスを防ぐためにも印刷された紙媒体やモニター画面などでしっかりと確認するようにしたい。その面で避難所では行政情報のプリントなどが速やかに配られたり、被災状況や各種届け出や安否確認の窓口も管理されるなど様々な便宜を受けられる点で優れている。

外部への安否の発信地

給水車や救援物資はまず避難所に届けられる

避難所ではNTTは災害緊急無料電話を設置し、携帯電話のキャリア各社も避難所周辺の回線を確保する。被災地の外から被災地への電話はつながりにくくなるが、被災地から外への回線は確保されるため、自分や家族の安否を外部に伝える発信地として避難所は有効だろう。最近の地震災害時には日本新聞協会の協力により大型の印刷機が提供され、きめ細かな情報を無料配布する体制も整った。新聞各社も避難所には発災直後から新聞を無料提供する。

このように避難所は生活必需品と寝る場所が確保されるだけではなく、情報へのアクセスが抜群で自宅に留まるよりも得られる情報量が多いことがお分かりいただけただろう。大きな災害時は家族の集合場所を避難所にしておけば、仕事場と自宅など家族が別々の場所にいた場合でも、互いの安否の確認がしやすい。今一度、避難所の価値を見直したいものである。

(監修:レスキューナウ 文:ジャーナリスト 冨田きよむ)

copyright © レスキューナウ 記事の無断転用を禁じます。