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防災コラムVol.45

災害時に「よりよい睡眠」をとるために

公開月:2006年2月

空気がもたらす心地よい睡眠グッズとは?

キャンプ用品が避難所でも

毛布を1枚敷くだけでも寝心地は違う

夏のアウトドアシーズンとなり、キャンプなどをする方もいるだろう。実はこのキャンプ用品には、災害時に備えた防災用品に求められる要素と共通したところが意外と多いということを皆さんはご存知だろうか。今回は、被災後の生活でも役に立つベッドを紹介しよう。

2007年7月16日の新潟県中越沖地震では柏崎市や長岡市などが震度6強の地震に見舞われた。やはり過去の大地震と同様に多くの人が避難所での生活を余儀なくされている。避難先の小学校の体育館で寝泊りをする人からは、不安と疲れの表情が報道などの映像を通して見て取れる。総務省消防庁の7月18日現在のまとめでは、全壊家屋は新潟県だけで340棟以上、約1万人が避難生活を送っている。まさに生きるか死ぬかの瀬戸際で、最低限の必要な物だけを持ち、やっとの思いで寝泊りできる場所へと逃げてきたのだろう。

しかしながら、そこは「居心地がいい」場所ではない。毛布などが配布されているようだが、硬い床の上ではなかなか疲れや緊張をほぐすことはできないだろう。これが冬であれば冷たい床によって体が冷え切ってしまうことにもなる。また、普段の生活と異なる環境での生活や体育館一面での共同生活などプライバシーのない生活が続くことによって、過度のストレスは避けられない。さらには手洗いやうがいができないなど、衛生面でも不安がある環境下では、デリケートな人でなくても、相当なストレスを抱えざるを得ないことは想像に難くない。こうした悪条件が重なると、体調を崩したり持病を悪化させたりなど、病気にかかりやすくなるリスクも高くなる。そうしたストレスを少しでも軽減するためには睡眠がとても重要になってくる。

上部に枕、何枚でも拡張が可能

折りたたむと、持ち運びにも便利

そこで深い睡眠をとるためにお勧めしたいのが「フィールドベッド」というマットである。使い方は海でマットを膨らませるのと同じ要領で、約3分間、備え付けの空気入れを使ってマットを膨らませる。入れ終わると、縦180cm、横85cmの大きさになる。

特長はマット部分にある凹凸。圧迫感を感じさせない表面が背中を適度に刺激し、深い眠りに誘われる。体が凝りやすい体質の人には有難い代物だろう。また、両端にあるボタンを連結すれば、何枚でも拡張が可能で、2枚つなげば170cmとなり、ゆったりできる。避難所では限度があるが、寝返りを打ったり、家族で横になる時には便利だろう。さらに、ただの平たいマットとは異なり、頭部を乗せられるように枕が上部についているのも大きな特長だ。

構造上の工夫もある。マット内部が5つのパーツに分かれており、もし異物が1箇所に刺さって穴が開いても、マット全体が使用不能にならずに済む。災害時は、避難所などの屋内だけではなく、屋外で使う場合もあり得るためこうした5層構造は心強い。

使用後は、備え付けのチューブで空気を抜くが、端から体重をかけながら丸めていくだけで簡単に空気が抜けていく。収納時はどこにしまうかによって畳み方が異なるが、ロッカーなどに収納しておくのであれば端から丸めたり、防災袋などにしまっておく場合は何回かに分けて畳むことができる。

魔法のベッドに変身?

キャンプ用として「フィールドベッド」のようなグッズを備えておけば、「劣悪」といっても過言ではない避難所での生活を乗り切れるのではないだろうか。自宅以外にも、自動車のトランクや会社のロッカーなどに置いておけば、いざという時に「魔法のベッド」に変身しているかも知れない。もちろん普段からキャンプなどで存分に活用して欲しい。

(文・レスキューナウ危機管理情報センター専門員 三澤裕一)

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