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防災コラムVol.32

震災疎開パッケージを利用しよう

公開月:2006年2月

地域間の連携によって、いざという時に遠方に避難できる権利を保証するサービスがある。

年間5000円で購入可能

大地震などで大きな被害が発生した時に、復旧までの一定期間、受け入れ先となっている地域への滞在・宿泊を保証するサービスがある。「震災疎開パッケージ」といい、5250円(税込み中学生以上、小学生以下3150円)で、疎開先として協力を申し出た地域に行く交通費(上限5万円)と滞在費(同25万円)が保証される。このパッケージは「全国商店街震災対策連絡協議会」に参加している商店街 や団体の店舗で購入でき、参加商店街が周辺にない場合は、インターネットから申し 込みを受け付けている。更新は購入から1年ごとで、震災が1年間なかった場合は、更新の際に提携地域の米やりんごなどの特産品がもらえる特典がついている。

疎開の対象者は地震や火山噴火、津波を原因とする災害救助法が適用された地域のパッケージ加入者で、疎開対象期間は震災の発生から6カ月間。災害発生後は疎開パッケージを販売している商店街が加入者へ安否確認を行い親族に伝える。疎開が必要な場合、災害発生から早くて3日後、遅くても7日以内に第1陣が疎開。その後、複数回にわたり疎開を行う。加入者は受け入れ先で1~2カ月間過ごすことができ、半年が経過した時点でその災害による疎開期間は終了する。現在、疎開受け入れ先は山形、福島、新潟、長野、東京など20地域(2007年4月現在)。

下見ツアーで顔見知りに

飯山のコシヒカリ

加入者は疎開受け入れ先の中から希望の地域を事前に2カ所選ぶが、これには震災疎開パッケージのコンセプトでもある、『平時からの「人、モノ、情報」の交流を図る』ための仕組みでもある。震災がなかった場合に送られる地域の特産品は、自分が選んだ受け入れ地域を知るきっかけとなるし、希望者を対象に疎開先の下見ツアーも行っており、疎開受け入れ地として名乗りを上げた地域の暮らしや風景、特産品などを直接見ることができる。費用は震災疎開パッケージに含まれていないが、地元の人にしか体験できない企画を格安で提供している。もし疎開をすることになっても初めての地域に行くよりも過去に訪れた地域に行く方が安心して疎開できるのではないだろうか。そういう点でこのような下見ツアーが用意されているのも大きな特徴である。

2つ目は加入者と受け入れ側のコミュニケーションである。加入者が選択した地域から送られる特産品や各地域が企画した疎開先の下見ツアーなどから、受け入れ地域を知り、親しみを持つきっかけ作りをしている。下見ツアーの実施などによって、加入者と各地域の人とが顔見知りになったり、いざという時にも安心して疎開できる関係作りを目指している。また、1年に1度の特産品プレゼントや中元・歳暮用贈答品の購買、観光ツアーなどを通して、地方経済を活性化させるという狙いもある。

 

3つのコミュニケーションパターン

新潟県魚沼市への下見ツアー

震災疎開パッケージには、平常時に構築しておくべき3つのコミュニケーションパターンを提案している。1つ目は地元の商店街と地域住民のコミュニケーションである。日頃からコミュニケーションをとることにより、震災時に助け合える基盤を作るようにしている。阪神・淡路大震災では多くの被災者が近隣住民に助けられた。地域の商店街は昼間も夜間も街にいる存在であり、震災が起きた場合、いち早く救助に向かうことができる人たちでもある。一方、商店街にとっては、「顧客」である地元住民が離れて久しい昨今、これを少しでも解消し、自分たちでなければできない「街の売り物は安全・安心」をテーマとして「顧客」獲得を図る狙いがある。

2つ目は加入者と受け入れ側のコミュニケーションである。加入者が選択した地域から送られる特産品や各地域が企画した疎開先の下見ツアーなどから、受け入れ地域を知り、親しみを持つきっかけ作りをしている。下見ツアーの実施などによって、加入者と各地域の人とが顔見知りになったり、いざという時にも安心して疎開できる関係作りを目指している。また、1年に1度の特産品プレゼントや中元・歳暮用贈答品の購買、観光ツアーなどを通して、地方経済を活性化させるという狙いもある。

3つ目は地域住民同士のコミュニケーションである。下見ツアーは商店街メンバーと加入者が一緒になって旅行をする。震災が起きたら下見ツアーに参加した人たちと避難することになるからだ。これによって、近隣住民同士が顔見知りになり、防災について考えるきっかけ作りとなる。

震災を切り口にした地域交流

疎開のメリットは数日間でも被災地での生活を離れ、心と体の休息のための場所を確保できることである。また復旧までの間、避難所などで風邪をひいたり、持病の悪化の心配がある時に、安全な場所で静養できることである。そのために必要な平時からの「人・モノ・情報」の交流を図りつつ、来るべき災害に備える震災疎開パッケージの利用について考えてみてはいかがだろうか。

(監修:レスキューナウ 文:全国商店街震災対策連絡協議会 事務局長 小森谷久美)

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