聖徳幼稚園 園田 達彦 園長先生
中央線 武蔵境駅徒歩3分のところにあります、聖徳幼稚園にお伺いしました。
聖徳太子の教えを大事にしているこの幼稚園には、聖徳太子像が祭ってあります。アメリカの心理学者ギルフォード教授による英才教育の在り方に準じてこの幼稚園は子ども達の発達に応じた教育をされています。
聖徳太子の教えを基に
聖徳学園は昭和2年に創立されましたが、以来80年間その学園の名前の通り、聖徳太子の教えを教学の精神として、教育を行なっております。現在は幼小一貫教育を推進しており、知育教育を基本にした独自の教育課程に基づいて自由でのびのびとした環境で、子どもたちとのふれあいを大切にしながら、個性的で創造性豊かな子どもを育てることを目的としています。
自由に選ぶことを通じて
本園では一人ひとりの子どもの個性を大事にしながら、知能を伸ばして創造性豊かな感性を持ち、自立心のある子を育てることを目指しています。その方法も、子どもたちに、全て一律に与えるということではなく、選択制のカリキュラムを取り入れて保育を行っているのが本園の一番の特色です。
この幼稚園では自由保育を行っていますので、子どもたちに自由に遊びの内容などを選ばせて、その中から自分で選択して遊ばせるという方式をとっています。カリキュラムの基本は、まずは自由遊びです。これはつまり、幼児期の発達の子どもの特徴に従い、あくまでも直接的に教えて伸ばすというよりも、環境を通して育てるということを大切にしているからです。そのために遊具などの豊かな環境をできるだけ設定して、その中で自分の好きな遊びを見つけて工夫して遊べる子どもを育てていこう、と思っています。
幼稚園在園の3年間を通して「遊び上手な子ども」に育てることを私たちは重要視しています。幼稚園時代に遊び上手になった子どもというのは、間違いなく小学校に入ったら勉強上手な子どもになりますし、そういう子どもたちが今度社会へ出ると、当然、お仕事上手な人間に成長していきます。それにはまず、幼稚園時代をできるだけ「遊び上手な子ども」に育てるというのが大事です。
ただし自由に遊ぶだけでは家での自由遊びとかわりませんので、聖徳幼稚園では登園から降園まで、しっかりしたカリキュラムを組んでいます。この幼児期の3年間に私たちが大切に考えているのは「知育、徳育、体育」です。頭の発達、心の発達、身体の発達、この3要素というのはある程度バランスよく育てていかなければなりません。このバランスを重要視して、自由に個性的に子どもたちを伸ばしていけるよう指導を行っています。
意欲・集中力を育てる教育
もう1つ大切にしているのは、子どもの意欲・集中力を育てるということです。今、聖徳幼稚園では知能開発、知能教育を大事にしていますが、子どもの知能を伸ばすことは、小学校以上は学力と置き換えることができます。学校生活で学力を向上させたり、あるいは将来社会に出て仕事で業績を上げる上で、人間の重要な資質は何と言っても、意欲と集中力にあります。その考えに基づいて私たちは幼稚園、小学校のこの時期でないとできない、子どもの意欲・集中力を育てるということに大変力を入れています。
意欲・集中力を育てるためには「やる気」を持たせることが何よりです。では「子どもがどういうものに一番やる気を示すか」というと、これはもう決まっています。「自分の大好きなこと=やりたいこと」になるわけです。個性を伸ばし、子どもの意欲・集中力を高める上でも、選択制の遊びを取り入れているというやり方はとても有効です。
特に幼稚園では小学校や中学校と違って、やりたいことをやらせてあげることができる許容範囲がとても広いです。教育課程だとか、カリキュラムだとか、そういうものにあまり拘束されません。一応、幼稚園の教育要領は文科省で出していますが、幼稚園は義務教育ではないので、3年間で絶対これだけはやらなければならないというようなものはありません。
幼稚園というのは教育において、一番独自性を出せる場だと考えています。知育、徳育、これは一番人間の基礎教育ですから、一番大事にしたいものですが、その後は何に重点を置くかは、それぞれの園の考え方によると思います。その意味でも幼稚園は様々ですので、しっかり選んでいただければと思います。

知能は伸ばせる
昔は知能というのは伸びないものだとお聞きになったことがあると思います。知能というのは遺伝的に決まっていて、幾ら教育しても伸ばすことができないんだというのが1950年ぐらいまで言われていました。しかしその後、大脳生理学という学問が発達してきて、知能も伸ばせるというのが分かってきました。
その意味でもこの幼稚園では子どもたちの知能を伸ばすために、いろいろな方法を考えています。特にアメリカの心理学者ギルフォードが考え出した脳構造図をもとに、知能教育を取り入れています。
私たちの知能の働きの中枢になる大脳皮質というのは、おおよそ150億の脳細胞でできています。大脳生理学者にいわせると、この大脳というのは、生まれたばかりの赤ん坊も私たち大人も、一応150億あると言われています。その150億ある脳細胞というのは、外部からの刺激を与えない限り発育しないと言われているわけです。知能をよくする、頭をよくする、ということは、いかにこの150億ある大脳に刺激を与えて大脳を活性化させて、その結果として頭をよくすることができるかにかかっています。そういった面で言うと、私たちは150億も持って生まれた脳細胞を、たった5%ぐらいしか使っていません。ところが20世紀最大の科学者といわれるアインシュタインは大脳を30%ぐらい活用して、あれだけの成果を挙げたと言われています。アインシュタインですら30%です。ですので、もっと未知な部分で、刺激を受けていない部分がたくさんあるわけです。大脳に刺激を与え、知能を高めると可能性が広がるのです。
私たちは、この150億すべての脳細胞に刺激をとは言いませんが、120の知能因子を分析して、1週間に1因子ずつを刺激していくというやり方を取り入れています。例えば「図形」を使って考える方法があります。子どもの遊びで言えばパズルや折り紙。これらもすべて図形の要素になっています。また「記号」の要素もありますが、この代表的なものが数ということになります。あるいはひらがななどの文字、幼児でしたら色を使って考えるというのもあります。それから「概念」というのもあります。いわゆる言葉の意味だとか、あるいは文章などを使って考えることです。もう1つには「行動」というのがありますが、いわゆる運動的な行動もありますが、お互いにお話をしながら、相手の表情を見ながら、例えば特に母親と子の「あ、うちのお母さん、今何も言わないけども、随分怒ったような顔をしているな」というような、相手の表情を見て判断する能力もあります。俗に言う社会性の知能のことです。そういったものをどんどん育てていくことを行っています。
頭の良い子を育てる
昔から「知能が高い、頭がいい」というと、もの覚えがいい、記憶力がいいから、頭がいいと考えられてきました。あるいは理解力が早いから、頭がいいという具合に、私たちは見てきたのです。ところが知能の働きには、もっとたくさんあることがわかってきたのです。例えば、拡散思考と言いまして、新しいことを思いついたり、創造していくような能力も知能の働きです。また、集中思考といって論理的な思考や推理力。評価力という比較判断ができる能力。そういった力を私たちは知能教育によって育てていくというやり方をしています。
例えば「あ」の付く言葉を言いなさいというような、言葉の記号を使った拡散思考の課題を与えられると、赤とか、藍とか、青とか、簡単に探すことができます。ところが知っているということと、その場で思いつくというのは違います。大体、知ってはいるけれど、後になって「ああ、あのとき、ああいう具合に言っておけばよかったな」と思うことがあると思います。それは思いつく能力が弱くて、あとで思い出したということです。ですので、そういうものを小さいうちから訓練していくことが大事であると思います。
また、聖徳幼稚園では創造性豊かな子どもを育てるということを大事にしておりますが、この幼児期は創造性を養うためにとても大事な時期です。特にこの幼稚園では、創造性教育を重視しております。その結果、小学生になると創意工夫展でも創意工夫育成功労学校として当学園は何度も賞をいただいております。
子どもたちの自由な発想を大事にすることこそ幼児期においてはとても大切なことであると、この幼稚園では考えており、特に独創性を伸ばすということが将来にとっても、非常に大事なことであると思っています。
お腹のすいた子供には魚を与えず、魚のとり方を教える教育
今までの教育では、いろいろな情報を子どもたちに教えるということだけしかやってこなかったのです。しかし、実際にその情報の使い方を知らないことで、いろいろな事件が起きています。よく何か事件が起こると知能犯だという言い方をされますが、知能犯という言葉は間違っていると思います。知能を持つということは、判断力をつけるということです。つまり、これはいいことなのか、悪いことなのか、判断力をつけることも知能の大きな力です。善悪の判断をして知った情報を活用する能力をつけることこそ大事なことです。しかし、現状では教わった情報を覚えるばかりの勉強方法です。情報はインターネットや本を見れば書いてあることです。要はその使い方を学ぶことが大切です。
昔から子育てについてよく言われてきたことですが「お腹のすいた子どもにお魚を与えてはいけない。魚の捕り方を教えなさい」というのが一番大事なことです。教育の最終目標というのは親や教師がいなくなっても、自分で堂々と生きていけるだけの能力を子どもの身につけてあげるということです。それには、その情報の使い方を自主的に学ばせることが大切です。子どもたちは「面白そうだ」と思えば、その気になって自分自身でやってみようと思うものです。自分自身でやってみようとおもう「やる気」を起こさせてあげることこそ、教育に要求されていることだと思います。
心を育てる教育
聖徳学園というのは、聖徳太子の教えをもとに教育を行っていますが、幼稚園では子どもたちに「聖徳太子様」といっても理解できませんので、日本人が尊い方の総称として使っている「のの様」という言葉で表現しています。「のの様」の教えをもとにして、しっかり頑張りましょうと教えています。
聖徳太子の精神の一番の基本は十七条の憲法ですが、子供たちに対しては、「のの様」の教えをしっかり守って、みんなで仲よく遊びましょうというふうに教えています。基本的には毎日のクラスの活動の時間や毎週月曜日に全園集会を開いて、「のの様」にお花とお茶を差し上げて、それで全員でお祈りをするという具合に形で示しています。
課外活動
また、聖徳幼稚園では個性教育を充実させるために、幼稚園の保育でも重視している知能教育を専門的にさらに進め、知能を伸ばし、創造性豊かな子どもを育てるための「英才教室」、剣道を通して健康な心を健康な体を育成する「剣道教室」、などの課外教育活動も行っております。
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昭和女子大学附属昭和幼稚園
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宝仙学園幼稚園 - 7月
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サレジオ学院幼稚園 - 2月
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聖ドミニコ学園幼稚園


