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佐々木かをりコラム

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第128回 今日は、いい日だった?

毎日6時過ぎに、私は仕事を終えて会社を出ます。オフィスを出て、一番にすることは自宅への電話です。今、会社を出たよと伝え、子どもたちと少し一日の様子や明日のことなど話をします。その時私が必ず最初に聞くのが、「今日は、いい日だった?」という質問。「うん、いい日だったよ」「あんまり……」「ふつう」「とってもいいことがあった」など、子どもたちは電話の向こうで答えます。その答え方や声の調子から、子どもの心の様子を見ることができるのです。そして、そこから会話を進めます。

人と人が、やさしい気持ちで成長するためには、お互いに関心を持つことが大切だと思っています。ですから、相手の一日がどんな日だったのか尋ねるということは、「あなたのことを、気にかけていますよ」という心の現れです。そして、互いにどんな一日だったのかを話すということが「分かち合い」になりますね。

「ふつう」といった時には、「わ、もしかしてそれって、意外といい日だったっていうこと? 悪い日じゃなかったんだね」などと返事をしてみます。「ほんとは、いやな日だった」と出来事を話してくれることもあれば、逆に「うん、いい日だった」と言い換える時もあります。「とってもいいことがあった」と答えた日は、「へえ、どんないいことがあったの? 聞かせて!」と返事をすると、楽しそうに、嬉しそうに、出来事を話してくれます。

毎日「今日は、いい日だった?」を続けていたら、子どもたちも、「自分の周りで起きていることを、家族に話す」という習慣がつき、日中の何げない散歩の中でも、いろいろと友達のことなどを話してくれたりするようになりました。

ある時、保育園児だった息子が、私の携帯電話に留守電を残していました。「お母さん、今日はいい日だった?」。嬉しくて、何度も聞き返しました。自宅に帰ると息子が、「聞いてばっかりじゃなくて、お母さんもどんな日だったか話してね」。思わず顔がほころんだのは言うまでもありません。


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