第93回 お母さんが気に入っている番組は
ある時から、子どもが自分の意志でテレビ番組を選んだり、ゲームを選んだりするようになりました。中には、言葉づかいの悪いもの、戦いの多いものもあります。「ふ〜む、これはどうしたらいいだろう」。どうしたら子どもの気持ちを理解しながら、いい方向に持って行くことができるだろうかと考えた私は、まずいくつかのテレビやゲームを一緒に楽しむようにしてみました。「これ、見るのやめようよ」と言うのではなく、「お母さんが気に入っている番組は、これ」と、私の考える良い番組がどれかが伝わることを心がけたのです。
子どもたちは「お母さん、真剣だね!」とか「お母さんも、この番組を好きなんだよね」などと言いながら、一緒に楽しく見ます。ゲームも同じです。「お母さんに、教えて」とか「お母さんにも、やらせて」と、覗き込んで、いろいろ説明を頼むと、子どもたちは喜びます。テレビでもゲームでも、私に話をすることで、ゲームの世界に一人で深く入ることなく、声も出し、他人とのコンタクトを取るので、その点でも少しは良いだろうと思っています。
「この番組は、こどば遣いが悪いからお母さん嫌いなんだよね」「お母さん、この番組、好きだよね」などと、子どもたちは、私の参加態度からどの番組が母の好みかを感じ取ります。たとえある番組を見続けたとしても、子どもたち自身が、「これは言葉遣いが悪い」と認識してみてくれれば、少しは良いのでは、と思っています。
アニメ映画にも一緒に行きます。もちろん、ただ連れて行き横で眠っているのではなく、一緒に真剣に観ます。そして、「面白かったね」「こんなことがわかったよ」と、良かったら母親の発見や感想と話すと、子どもたちは喜んで、自分の感想も言ってくれます。
子どもの世界を一緒に体感することで、彼らを理解する。子どもの気持ちにちょっと入りこんで、良い方向に一緒に連れてくる。私は、そんな方法を使っています。


