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佐々木かをりコラム

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第171回 子どもと危機管理

 「気をつけてね」と、子どもに声をかけることがありませんか。私も朝、子どもが出かける時には、「いってらっしゃい。気をつけてね」と挨拶をしています。しかし、この「気をつけて」という言葉は、ほとんど意味がないので、私は「言わない言葉」リストに入れているのです。朝は、それを意識しつつ、言葉にしています。
というのも、「気をつけて」という言葉は、具体的な指示ではありません。言われた人は、何をしていいのか、具体的には、分かりません。また、言われたから一生懸命に「気をつけた」としても、視点が違ったり、気付きが少ない人は、十分に、「気をつけられない」のかもしれません。
 そこで私は、危機管理という視点で子どもたちにたくさんの事を教え、考えさせています。例えば、電車のホームに立った時、「今、このホームから落ちたとしたら、どこに逃げる?」と聞きます。すると子どもたちは必死に考える。私は、ホームの下には、スペースがあること、そして、そこに逃げていれば、電車が来ても怪我をしないことを話します。
 駅によっては、線路の脇に土手があったり、スペースがあるところがあります。子どもたちは「あんな所もいいね」と見つけて言うので、「そうね」と答えます。保育園児に、小学生に「ホームから落ちないように気をつけて」というより、ずっと具体的です。もちろん、ホームで、どこに立つと落ちにくいか、ということも話します。白線から外に出ない、ということはもちろんですが、私は、柱などなにかがあるところの前に立つのはどうだろうか、と子どもたちに提案しています。後ろから突き飛ばされる危険性が少ないと思うからです。ただ「気をつけて」というより、いいと思いませんか。
 大地震に備えても、避難場所を数か所、決めています。学校の近くや自宅の近く。でも、通学途中で大地震になるかもしれない。そこで、その場合は駅または駅周辺にとどまるようにと、指示してあります。東急沿線に住んでいるので子どものパスモにはエキッズをつけているので、降りた駅がわかります。「とにかくどこの駅でも、改札口が機能していたらピッとしてね。お母さんの携帯でどの駅で降りたかがわかるから、そこに迎えに行くよ。動かないでね」と伝えてあります。自宅に向かって歩き始めたら、見つけることができません。とどまることも危機管理です。
 親として、私ができることはたくさんあると思っています。だから気をつけて、というあいまいな言葉でなく、子どもたちと具体的な話しをし、一緒に考え、共に了解して、危機管理をしていきたいと思っています。


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