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第36回 横浜雙葉中学・高等学校 東 昌子先生のご紹介

せんでん[先生伝言板] 小野学園女子中学・高等学校 長谷 良一先生

 

横浜雙葉中学・高等学校の東昌子先生からご紹介をいただきました小野学園女子中学・高等学校の長谷良一です。東先生の品の良い言葉遣い・立ち居振る舞いに触れると校風と教員は密接に結びついているんだなとつくづく思います。本当に尊敬できる先生です。そんな東先生からバトンをいただいたことを光栄に思います。

西大井から5分、大井町から13分に小野学園はあります。

校門からの校舎/入るとすぐに噴水があります

1年中泳げます/関東の女子校では1校だけのホッケー部があります

実は私はまだ小野学園に来て2年足らずです。
まずは小野学園に来て味わった3つの感動について書かせていただきます。

 

小野学園での3つの感動

<その1>

長谷 良一先生

4月1日。はじめての出勤の日。校門をくぐると「おはようございます」という声がかすかに聞こえました。それは小さいのではなく、かなり遠くで声がするのです。誰かに生徒が挨拶をしているんだなと思いながら玄関までの道を進んでいくと、だんだん「おはようございます」の声が大きくなってきました。そして、それは私に向けての挨拶だということがわかってきました。テニス部の生徒が練習しながら私に挨拶をしてくれていたのでした。テニスコートから玄関までは50メートルは離れています。後に、彼女たちは誰に対してもいつでもそのように挨拶していることを知りました。

玄関で靴を履き替えていると中学生が高校生に挨拶をしていました。そのときは何とも思わなかったのですが、後にこの2人の関係を聞いてびっくりしました。この二人は同じクラブとか、同じ委員会というわけではないのです。ただ、同じ学校に通う先輩と後輩というだけの関係なのです。その二人が自然に挨拶を交わしていたのです。もちろん全員ではありませんが、このような挨拶を交わす生徒がとても多い学校です。
この挨拶が一つめの感動です。

<その2>

これはいつということははっきり覚えていないのですが、習熟度別授業のことです。現在どの私学でも習熟度別授業というのは行われています。しかし、小野学園は5教科すべてにおいて習熟度別授業(中学)を実施しているのです。5教科はやりすぎではないかというのが私の最初の印象でした。ところが、よく調べてみるとあることがわかりました。2教科(英数)だけだと全体の半数の生徒しかα(上位)クラスに入ることはできませんが、5教科だと最低1つはαクラスに入っている生徒が全体の90%を超えていました。

私はこの年、中1の現代文βクラスと、同じく中1古文αクラスを教えていました。あるとき、「なるほど!そういうことか!」と思った瞬間があったのです。現代文はβクラスで、古文はαクラスという生徒がいました。1学期の期末テストでがんばり、古文はβからαに昇格したばかりのころでした。現代文と古文とでは授業態度が全然違うのです。うつむきがちな現代文の授業に比べ、古文では終始顔があがり、積極的そのものです。本当に生き生きしていました。やはり自分が認められる場というのは必要なんだなとつくづく思いました。5教科習熟度別授業は必ず認められる場所があるという制度でした。一つでもαクラスにはいるとそれは自信になります。自分を肯定できます。自分を肯定できる生徒だけが意欲を持つことができます。これが2つめの感動です。

お礼に「送別会」で教員バンドを組み、ベースを弾きました

<その3>

10月6日・7日。文化祭(志ら梅祭)がありました。終了後、生徒会の生徒が職員室に来てあるものを教員一人一人に手渡してくれました。それはプラ版というプラスチックの板に絵や字を書き、それをオーブントースターで焼いたものでした。私が感動したのは、教員33人全員に異なるメッセージが書いてあったことです。彼女たちは文化祭の準備等で忙しい日々を送っていたはずなのにいつこんなものを作ったのだろう。自分のために時間を使ってくれることのうれしさを痛感しました。これが3つめの感動です。

小野学園のビジョンは「どっちもできる育成です」

「社会で生きる。家庭で生きる。両方で生きる。どれでも自由に選べる基礎を育てます。」これが小野学園の教育目標です。おそらくはほとんどの女性が将来社会も家庭も経験します。しかし人によってその心地よいバランスは違います。社会が7割家庭が3割が良いという方もいれば、その逆が良いという方もいます。小野学園はどちらを選んでも困らない基礎力をつけることを教育目標にしています。
一つだけ取り組みを紹介します。

 

ロールモデル講演会〜24人のすてきな女性〜

上記のビジョンを達成するために

「ロールモデル」とは直訳すると「お手本」ということになります。いろんな職業、生き方について学習するより、実践されている方をお手本として見ることの方がわかりやすいということからはじめたものです。他校と違っていることが二つあります。

一つは回数です。六年間で24人の女性の話を聞くことになります。いろんな職業の人、いろんなタイプの人の話を聞くことで、広がりも出ますし、数が多い分だけほんとうに共感できる人も見つかりやすいという効果があります。

もう一つは内容です。ともすると職業講演会になりやすいのですが、そうではなくて「どう生きてきたか」について話してもらっています。ですから中学・高校時代の話や、プライベートの話までいろいろしていただいています。もちろん仕事の話もしてもらっていますが、女性の場合、ライフワークバランスが特に重要です。そういうバランスをいかにうまくとって前向きに生きているかを生徒たちは感じ取っているようです。

デザイナーの幾田桃子氏は本校の新制服をデザインしてくださった方です。アメリカに留学し、女性学を専攻された方です。差別を受けたこともあったそうですが、それをすべて前向きに考え、日本語と英語の両方を話せることを生かす方向に意識が向かったそうです。のちに、白人と黒人では似合う服が違うことを実感し、「日本人も日本人に合う服があります。今度の制服はきめ細かい肌を持つ日本人に会うピーチベージュという色を使いました。」という話につながっていきました。終了後の生徒たちの感想には前向きな生き方への共感のことばが埋め尽くされていました。

その他、小児科 医師(帝京大学病院)、フライトアテンダント(JAL)、企画営業(劇団四季)、ツアーコンダクター(近畿日本ツーリスト)、弁護士、薬剤師・大学講師(横浜薬科大学)といった方が今年度来てくださった方です。

幾田桃子氏の講演・どんな思いで新制服を作ったかも熱弁してくださいました

 

学習習慣強化プログラム 〜本音の学習指導〜

これも今年度からの実施です。4月はじめの3週間、ちょっと変わった時間割を組みました。こんな感じです。

お礼に「送別会」で教員バンドを組み、ベースを弾きました

1時間目 読書
2時間目 授業
3時間目 授業
4時間目 授業
5時間目 復習
6時間目 確認テスト
7時間目 予習

2〜4時間目はいわゆる授業です。5時間目は「復習」6時間目は「確認テスト」と続きます。その日にやったことをすぐに復習し、テストを行うというわけです。ほとんどの生徒が合格点の8割を超える点数をとります。これにより、復習の習慣がなかった生徒からこんな声が聞こえてきました。「復習はあまりしたことがなかったけど、やってみると確認テストの点数がこんなに取れるとは思わなかった。やっぱり点数が取れた方がうれしい。」まさしく成功体験です。学習習慣は押しつけて身に付くものではありません。本人がやって良かったと思わない限りは継続しないのです。7時間目の翌日の「予習」も考え方は一緒です。「予習をしてみたら次の日の授業がよくわかった」という成功体験を多くの生徒が持ってくれました。もちろん、全員の生徒が継続して予習・復習をするようになったわけではありませんが、これをきっかけに習慣が付いた生徒が多くなったのは確かです。来年度はより予習に重点を置き、学習成果が現れるものにバージョンアップする予定です。

 

サイエンス・パートナーシップ・プログラム 〜最先端の理科実験〜

<サイエンスパートナーシッププログラム>大学院生が4〜5人に一人付いて指導してくれました/大腸菌とホタルの遺伝子の組み換え実験(写真はイメージです)

小野学園は入試に「理科実験入試」があるほど理科実験に力を入れている学校です。もちろん理系を育てたいというねらいもありますが、それだけではありません。文系に進む生徒にも理科実験の考え方は役に立ちます。結果をまず予測し、その上で実験を行います。結果をしっかり分析し、考察します。そしてまた推測し、実験をしていきます。実験では必ずこのプロセスをたどります。実はこれ、仕事の世界でよく言われる「PDCAサイクル」と似ています。計画を立て、実行し、チェックをして調整・改善していく。将来仕事をする上でも役に立つのが実験の考え方というわけです。

小野学園が年間3回ほど実施しているサイエンス・パートナーシップ・プログラムは企業や大学と連携して最先端の実験をするというものです。ズバリ、本当に面白い実験です。国語の教員である私が言うのだから間違いありません。昨年はDNA鑑定により犯人捜しをするというシミュレーションをしました。これは警視庁が実際行っているやり方と基本は同じだそうです。今年度は皆さんご存じの大腸菌になんとホタルの遺伝子を組み換えると光るという実験です。左の写真はデフォルメしている上にピントがぼけているのでわかりづらいですが、ボワッと光りました。丸2日かかる実験だったので光った瞬間は大歓声があがりました。

この他今年度はブラックホールを見るためのX線望遠鏡の仕組みを学習したり、ガリレオが作った望遠鏡と同じものを作成して、天体観測を実施したりしました。

これらに参加して言えることは、先端分野に触れるというのはほとんどの生徒にわくわく感をおこさせ、理科好きにさせるということです。もちろん普段の授業で行われる実験も重要ですが、最先端分野の実験の偉大さをつくづく実感しております。

今年度は受験生にもこの体験をということで、12/16(日)お茶の水女子大、東京薬科大、立教大といった大学に協力していただきサイエンスオープンキャンパスを実施しました。小学生たちの喜びの声が絶えない一日となりました。

<サイエンスオープンキャンパス>液体と液体を混ぜると不思議な模様が/参加者全員で通電実験(静電気)

 

受験生へのメッセージ

仕事柄いろんな学校の先生とお会いすることがあります。つくづく思うことはほんとうに学校はそれぞれ違うということです。入り口すぐの教室が図書室の学校もあれば、理科室の学校もあれば、プールの学校もあります。なるべく多くの学校を見て欲しいと思います。
見て感じたときだけ、その違いがわかります。せっかくたくさん勉強して私学に行くんだから合う学校を探してください。小野学園もだれでも合うわけではありません。このページを見て興味を持ってくださった方、ぜひ来校をお待ちしています。

最後までこのページを読んでくださりありがとうございました。

 

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No.37 1/16更新

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