いま知っておきたい介護のこと『せたがや介護の日』開催

■イベントの様子


「いま知っておきたい介護のこと 来て見て知って安心できる」をテーマにしたイベント「せたがや介護の日」が11月5日に世田谷区民会館で開催されました。

現在、世田谷区では、高齢化、核家族化が進み、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」の増加や家族介護者の介護疲れなどの問題に対する対応が求められています。長寿を支える高齢者介護はどのようにあるべきか、高齢社会ではどのような生き方が望まれるのかが課題となっています。

この「せたがや介護の日」のイベントは、介護をしている人、受けている人が、共に元気な明日を迎えてほしいとの想いから、役立つ情報や講座、映画上映などが盛り込まれ、平成20年から開催が続けられています。

会場では、体験型の講座「健口(けんこう)体操」が行われ、特別養護老人ホームの歯科衛生士を講師に迎え、参加者たちは舌や口の周りの筋肉を元気に保つ体操の実践が行われました。その後行われた「栄養講座」では、介護予防専門栄養士による、元気な毎日を送るための食生活のコツなどの講義が行われ、受講者はうなずきながら熱心にメモを取ってる様子がみられました。

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また、北原佐和子氏(女優・介護福祉士)による記念講演「笑顔で楽しく、五感を生かした魔法の声かけ」が行われ、介護をより楽しく素敵なものとするための魔法の声かけが紹介されました。北原氏は「介護を受ける方のこれからの人生がより豊かになるように、そして笑顔の多い日々を過ごしてもらいたい」と話していました。

さらに、映画「八重子のハミング」(出演:升毅、高橋洋子、梅沢富美男)が上映されたほか、認知症の人とそのご家族を見守る認知症サポーターを養成する講座がひらかれ、講師による講義のあとは、特別養護老人ホーム千歳敬心苑の介護福祉士で構成された劇団により、認知症対応について演劇形式でのわかりやすい紹介が行われました。

展示・体験コーナーでは、介護川柳の展示、介護ロボット・福祉用具の展示、薬剤師会による薬の無料相談・各種健康チェックなどが行われ、高齢者や介護者は、これからの参考にと体験したり、説明を聞いたりしていました。

区内から来た女性は「今は幸いなことに私も夫も健康でいるが、いつ介護が必要な状態になるか分からないので、元気なうちから準備をしておきたい」と介護や高齢化について考えていました。