多様性を認め合い自分らしく暮らせる地域社会をめざし「シンポジウム」開催

■条例骨子案の説明や区長対談、参加者との意見交換が行われました


世田谷区では、一人ひとりの人権が尊重され、多様性を認め合い、自分らしく暮らせる地域社会をめざし、様々な取組みが進められています。

世田谷区基本構想に定められている「個人の尊厳を尊重し、年齢、性別、国籍、障害の有無などにかかわらず、多様性を認め合い、自分らしく暮らせる地域社会」をめざすため、ことし3月には、「一人ひとりの人権が尊重され、自らの意思に基づき、個性と能力を十分に発揮できる、男女共同参画社会の実現」を基本理念とする「世田谷区第二次男女共同参画プラン」が策定されました。

東京2020大会が近づく中、国際都市世田谷として多様性を念頭に置いた多文化共生施策についての取り組みも進んでいます。

このような状況の中で、「世田谷区第二次男女共同参画プラン」の条例化に向けた検討が進められていて、9月には「(仮称)世田谷区多様性を認め合い、人権を尊重し、男女共同参画と多文化共生を推進する条例」の骨子案が取りまとめられました。

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9月30日には、男女共同参画社会と多文化共生社会の実現のため、区民理解を深める機会として、男女共同参画センターらぷらすで、条例骨子案の説明や区長対談、参加者との意見交換が行われました。

第1部では、区から条例制定の趣旨と骨子案の説明がありました。その後、「多様性を尊重する地域社会を目指して~男女共同参画社会及び多文化共生社会の実現に向けて~」をテーマに、一般財団法人女性労働協会会長の鹿嶋 敬(かしま たかし)氏、名城大学法学部学部長の近藤 敦(こんどう あつし)氏、保坂 展人(ほさか のぶと)世田谷区長の3者による対談が行われました。

鹿嶋氏は「固定的な性別役割分担意識の解消等の課題について、一人ひとりがどうするべきか考えないといけない。」と男女共同参画の考え方などに触れながら話し、近藤氏は「日本では男女共同参画に比べ多文化共生の考え方は遅れているため、条例制定の意義は大きい。性別等や文化的違いによる差別を禁止する施策も重要である。」と語っていました。

このほか、これまでの区の取組みを踏まえた、多様性を尊重した男女共同参画社会と多文化共生社会の実現に向け、今後、目指すべき方向性についての議論も行われました。

第2部では、参加者から提出された質問票をもとにした意見交換が行われ、今後の区の取組みや条例の考え方に関する議論が交わされました。

区では、平成30年2月の第1回区議会定例会での条例提案が予定されているということです。