地域づくりフォーラム「広げよう つなげよう 目黒のささえあい」開催

■『地域づくりフォーラム』グループトークの様子


3月26日、目黒区総合庁舎で、地域づくりフォーラム「広げよう つなげよう 目黒のささえあい」が開催されました。

目黒区では、介護保険法改正による新しい介護予防・日常生活支援総合事業が、平成28年4月から実施されています。

新しい総合事業では、従前の介護事業者による専門的な介護サービスだけでなく、地域の実情に応じ地域住民が主体となった生活支援サービスや、支え合い活動の創出を進めていくことがこれからの課題となっています。

今回のフォーラムでは、地域の支え合い活動に関する講演や実際に支え合い活動を実施している団体を紹介した上で、参加者同士で話し合うことで、区内の活動者の意識啓発と活動団体同士の連携を図る機会となりました。

フォーラムの開会にあたり、青木英二目黒区長から挨拶があり「急速な高齢化が進んでいる中、現在、目黒区では健康寿命(※)を延ばす取り組みを行っています。例えば、75歳以上の方へのインフルエンザ予防接種の無料化など、医学的な対応を行っていますが、地域の中で皆さん方がふれあう、ささえあうことも同様に大事であると考えます。今日のこのフォーラムを通じて、地域のささえあいがどんどん強くなって、目黒区の健康寿命が23区でトップになるよう、皆さん方のご協力をお願いしたい。」と述べました。

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■菱沼氏による基調講演の様子

菱沼幹男氏(日本社会事業大学 社会福祉学部 准教授・NPO法人 日本地域福祉研究所理事)による基調講演では「高齢者が地域で暮らすためには、専門の介護事業者による食事や掃除などの手段的支援が必要となりますが、地域の皆さんによる見守りや声かけなどの情緒的支援は、幸福感を得るためにも重要であり、孤立や孤独死などを防ぐことができます。住民による支えあい活動は行政の補完ではなく、地域の社会的孤立をなくすためのものです。自分が支える地域は、自分を支えてくれる地域でもあります。」と講義が行われました。

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■秋元氏による活動事例紹介の様子
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基調講演の後、文京区駒込地区で居場所づくり活動を行い、年間4000人もの人が集まる「こまじいのうち」のオーナーである秋元康雄氏から、「こまじいのうち」の設立経緯や活動事例の紹介があり、その後、菱沼氏がコーディネーターとなり、より深く「こまじいのうち」の活動や意義が紹介されました。

フォーラムの最後では、参加者によるグループトークとして「これからの地域のつながり、ささえあいについて」をテーマに意見交換が行われました。

※健康寿命とは=65歳以上の人が介護を必要とせず、健康で日常生活を支障なく送ることのできる平均寿命のこと。