民家園に昔ながらの『本格おひなさま』

2月18日から、次大夫堀公園民家園と岡本公園民家園で『雛飾り』の展示が行われ、来園者の目を楽しませています。

『雛飾り』には、江戸、明治、大正、昭和の各時代のひな人形やひな道具約120点、雛あられや白酒などのお供え物が飾られていて、これらは、区内の旧家などから寄贈を受けたもの。民家園に保管されているものの中から職員が選定し、毎年この時期に展示されています。

各時代の人形は、人形の表情や衣装など、時代によってそれぞれの特徴があるので、それらを見比べることもできます。

DSC_0083
DSC_0093

中でも、次大夫堀公園民家園の旧安藤家住宅に飾られた江戸時代後期から明治時代に作られた雛人形を集めたひな飾りは、衣装に鳳凰の刺繍がほどこされている「古今雛(こきんびな)」や長めの頭にやや細くつり上がった目が特徴の「享保風田舎雛(きょうほうふういなかびな)」、信州松本で盛んに作られた「松本押絵雛(まつもとおしえびな)」など、普段見る機会が少ない珍しい人形です。

最近では、5段や7段飾りの雛人形を飾る家が少なくなってきているため、毎年多くの家族連れなどが訪れているそうです。

このひな飾りは、村の家々で行われていた行事を再現する「民間暦」の一つで、来園者に、季節ごとに行われる家の行事を見学してもらい、今では失われつつあるかつての暮らしぶりを肌で感じとってもらうために行われています。

子どもと一緒に来園した区民の方は、「自宅では、なかなか飾ることができないので見に来ました。いろいろなお雛さまがあるね。」と、子どもたちに語りかけ、一足早い桃の節句を楽しんでいました。

この『雛飾り』の展示は3月3日まで行われています。2月26日には、次大堀公園民家園の旧安藤家住宅で、民家園職員による、各時代のひな人形の特徴や飾り方などについての『三月節句の解説会』も行われる予定です。

■『雛飾り』展示■
日程:2月18日(土)~3月3日(金)
時間:9:30~16:30(月曜休園)
場所:次大堀公園民家園、岡本公園民家園

■三月節句の解説会■
2月26日(日)14:00~14:30
場所:次大堀公園民家園の旧安藤家住宅