発達障害者の支援について考えるシンポジウム 開催

世田谷区では、全国的に取り組みが遅れていた成人期の知的な遅れを伴わない発達障害者に対する支援について、約3年間の試行期間を経て、平成27年3月に「発達障害者就労支援センター ゆに(UNI)」(上用賀5-14-1 上用賀アートホール2階)を開設し、本格的に取り組みを行っています。

開設から1年を迎えるにあたり、発達障害児・者の支援について一層の理解啓発を図るため、2月5日、成城ホールで、発達障害の当事者およびその家族、関係支援機関の職員等を招いてのシンポジウムが2部構成で開催されました。

第1部では、専ら知的な遅れを伴わない発達障害者を対象とした障害者就労支援センター ゆに(UNI)について、開設からこれまでの実践内容や関係機関との連携の現状、課題、今後の展望などについての報告が行われました。
「作業訓練や体験実習等、具体的な経験の機会を提供することや、企業などに障害特性の研修を行うなど、様々な就労支援を行っている。実践・検証を繰り返し、継続して取り組んでいく。」などの話に対し、来場者は真剣な表情で耳を傾けていました。
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第2部では、「就労」をテーマに、発達障害当事者とのパネルトークが行われました。
発達障害当事者の二人がそれぞれの半生を振り返りながら、「本人と周囲の障害への理解が何よりも大切。失敗を咎めるのではなく、何事もポジティブな発想でいてほしい。」などと、各々が必要と考える支援について話し合いが行われました。
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シンポジウムを通して来場者は、現在必要な支援だけでなく、過去や未来にも焦点を当て、
その時々で求められる支援について理解を深めた様子でした。